十種ヶ峰から帰宅後、山友のS君から運動がてらに山登りに行かないかと誘われ快諾した。
行先は普段彼がトレーニングで使っているという防府市の大平山だ。
大平山の山頂には1等三角点がありテレビや電話の通信アンテナが多数設置している山だ。
標高600mを超え近隣の山よりも比較的高いことと、電波塔が多数設置されている特徴的な山頂のお陰で見た目に目立つ山となっている。
先日登った十種ヶ峰からもその山容を見ることが出来た。
電波塔が設置されているという事で山頂までに到達する舗装道路が整備されており、山頂広場には遊具の揃った公園が併設されている。
車で手軽に山頂に取り付けることもあってか、山腹に整備されていたロープウェイの採算が取れず廃線となったのは記憶に新しい。
こういう事情もあってか何度も山頂を訪れることはあっても、登山という形式で山頂を踏んだことは無く今回が初の登山道での登頂となった。
ルートはお互いの家から最も近い富海ルートだ。
夜明け前からの入山。
道中のほとんどは樹林帯に覆われて、特に見どころが多いルートではないものの比較的歩きやすい、よく整備された道でいたるところにルート案内の看板が設置されていた。
こういう山であるので、廃道のような想像をしていたがきちんとした登山道で、ちょっと体を動かすには丁度良いルートだった。
彼と会うのは久しぶりだったので道中は山談義や身の上話で大いに盛り上がった。大汗をかきつつもひたすら登り詰める。
山頂までもう少し。そろそろこの斜面もツツジで覆われるころかな。
山頂はあの電波塔の麓だ。ここまで来ると一気に登山感が薄れてしまう。
山頂へ到着。天候は昨日と比べて今にも降り出しそうな雰囲気だったが気温が高かったこともあってか汗をたくさんかいてしまった。
山頂でゆっくりお喋りをした。お互い所帯を持つとこういう時間もなかなか貴重になってくるね。
復路も同じルートを辿る。S君はトレイルランニングの練習をかねてる為、復路は別行動をとった。
今度は家でゆっくりバーベキューでもしながら遊びましょう。
山頂公園展望台からの風景。
主に防府市を見下ろす側が見渡せる。
夜景を楽しむにはいい場所だ。
降り出しそうな天気が心配だったため、こちらも足早に下山を開始する。
ひたすら続く樹林帯。
このルートの別名は琴音の滝ルート。
往路では暗くて見えづらかった滝を鑑賞した。
渓流が美しく、もう少し緑が深くなった頃にはもっといい雰囲気になりそうな場所だった。
夏の暑いときに涼みに来てもいいかもしれない。
結構立派な滝だった。国道には案内板があるので存在は知っていたが、立派な滝とは思わなかったな。
往路:1時間10分
復路:50分
高速高架橋したのスペースに車を駐車し、登山開始。
紫陽花で有名な阿弥陀寺からのルートや正面から抜けることが出来るルートがあるようだが、S君曰くパッと登って帰ってこれるルートがこちらのようだ。
富海コースは所々、今は廃道となっている旧道の痕跡が見て取れたが、要所には地元の人が設置したであろう案内板が多数設置しており特に迷うようなことは無かった。
登山口が遠く離れていることもあり、基本的には行って戻ってくるピストン登山になってしまうだろう。
樹林帯に覆われているため展望は終始開けず、見どころは登山開始直後にある琴音の滝くらいだろうか。
休日には家族で賑わう山頂に、ガチ装備の登山者が現われたら違和感を感じるかもしれない。
山頂の設備は当然充実しておりトイレや自動販売機があるので、登頂後は缶コーヒーという事が出来ると思う。小銭を持ってきていなかったのと天気がぐずついていたのでS君と別れた後はだらだらせずにすぐに退散した。
岩場もなく広くて安定した足場の多いルートだったのでトレイルランニングなどの基礎体力つくりには丁度良い登山道だ。
ただ、山頂は車で来ることが出来るので、到着したことによる満足感があるかどうかは別の話。