蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

山行記 右田ヶ岳 チャレンジコース⑤→天徳寺ルート 

 今日は5つあるチャレンジコースのうち最後の⑤が未踏破のままだったので、チャレンジコース⑤へ足を運ぶ。

ikazuti-d.hatenablog.com

 

昨年の探訪以降、チャレンジコース⑤を見つけられないままであった。

勝坂コースのどこかにあるという事だったが、当時は情報が少なく結局看板らしきものを見つけれないままだったのだが、情報を改めて調べ直すと心当たりのあるポイントがあった。

少ない情報を頼りに片山コースから入山する。

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なんというか、久々の登山という事もあって若干バテ気味。

チャレンジコース⑤の推定到達点はこの大岩の左手側(北側)になるが、分岐点は大岩の手前右側(南)になる筈。

どちらにしても勝坂本ルートを通らねばならず、このルートの核心部である垂直絶壁のロープ場は避けては通れない。

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それでもここのルートはトレーニングで何度も登っているので問題なし。

雨上りという事もあり濡れている箇所があったので慎重な足取りで進む。

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核心部を越え、頂点に到達。

これ以降に分岐となる場所がある。

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新緑が目立ちはじめた山の様子となっており、ミツバツツジが花を咲かせていた。

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勝坂の絶壁を登り詰め僅かに進んだ所、ちょうど大岩の真下に当たる部分でのこの進路を示す矢印が今回チャレンジコースに続く道への目印になる。

勝坂本ルートではこの矢印通りに進むのだが、ここは矢印の右には曲がらず、岩の横を直進すると、左手に抜ける小道が存在した。

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ピンクテープや、赤ペンキが所々に付けられている。

雰囲気的には地籍調査というよりは大岩にロッククライミングするスタート地点へのルートのようだ。

その先を進むと現れる崩壊谷。

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これは勝坂尾根ルートにある崩落谷の土砂崩れ発生点に当たる場所だ。

そういえば、『勝坂尾根ルートの崩落谷を登るとルートがある』という噂を聞いたことがあるが、このチャレンジコース⑤の事だったのかもしれない。

つまり、崩落谷を遡行することもある意味可能なのか。

崩落谷は砂地で浮いた石が多く雨上りのこのタイミングではかなり危険性が高そう。

崩落谷を遡行するのは避けておいた方が良さそうだ。

この崩落谷を渡ったところに入り口があるので足を踏み入れたのだが、足元は緩く、その癖傾斜ががきついのでかなり慎重な足さばきが必要だ。

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この茂みの真ん中にある暗い穴がチャレンジコース⑤の入り口となる。

今までメインルートに入り口があったものの、今回のチャレンジコース⑤は入り口までたどり着くのが謎だった。

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据え付けられた看板には掠れた文字で『チャレンジコース⑤』と間違いなく書かれている。

この穴の奥へ侵入する。

・・・つーかルートはわかる。理解できるが、写真に収める余裕がない!

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藪漕ぎ&絶壁岩場?

 

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目印はあるがちょっと登山道とは程遠い。

塔の岡ABCコースのような雰囲気。

 

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 いや、この未整備感がバリエーションルートの醍醐味ではあるが・・・。

背の低い樹林帯を這いつくばるように抜ける。

岩場も狭く、手掛かりは岩から生えている木の根くらい。

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ここが核心部か。

岩に付けられたマークが岩の深みへといざなうようにつけている。

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振り向くと・・・。

いや、これもう事故だろ。

遭難してやっちまったっていうシチュエーションはこういう状況なんだろうなぁ。

クラックを手掛かりに足を進める。

確実に片山ルートで見た大岩の左手側(北側)だ。

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チャレンジコースに入るときは軽装だな。

まぁ、今更引き返せないし、雰囲気的には手掛かり足がかりが多く行けそうなので、あとは臆せず進むのみだ。

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日影なので岩が冷たかったが、何とか登りきったぜ。

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丁度、勝坂尾根ルートのゴジラ岩頂点に合流した。

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その後、勝坂の大岩テラスへ登り一休み。

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ストレートで山頂までたどり着いた。

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少し登頂が早かったこともあり、山頂は人がいなかった。

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お湯を沸かし、コーヒータイム。

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そして少し遅めの朝食。

やっぱり少し温めて食べるとおいしいわ。

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帰路は駐車場が近い天徳寺ルートで下山。

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いやー、あの尾根を登ってきたんだなぁ。

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往路:片山コース入山→勝坂本ルート→チャレンジコース⑤ 1時間20分

復路:天徳寺ルート

 

レーニングなので通常通り10Kg近い荷物をわざと背負っていたが、ことチャレンジコースに至っては出来るだけ最小限の軽量装備が望ましいだろう。

難易度でいうと、塔の岡のバリエーションルート大岩直登並みの辛さと危険度。

この二つは、『右田ヶ岳の魔境』と名付けたい。

岩場や不安定な足場が多く、出来るだけ生身に近い重心を保ったまま登るのが吉だろう。登山というよりは登攀だ。

 

誰が開拓したかはわからないが、良くあんなルートを作ったものだと感心するばかりだ。

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