家の近所を子供と散歩中の出来事。
まだ足を踏み入れていない道路がありその道の先がどうなっているのかを確認するために進んだ。
舗装はされているが、民家もなく人があまり立ち入りそうにない場所だ。
道の突き当りに小屋がありその隣の広場にはこげ茶色の小箱が無数にあった。
遠目に不思議なその広場を眺めているとその小箱の周りを大量のミツバチが飛んでいるのが見え、小屋の奥では老夫婦が何やら作業をしていた。
養蜂場なのか?老夫婦に話しかけると、20年近くここで養蜂農家を営んでおり、蜜を採取する機械を組み立てている最中という話だった。
老夫婦二人で重そうな機械を組み立てるのは大変そうだったので許可をもらい組み立てを手伝わせてもらった。
どうやら蜂蜜を遠心分離させる機械のようだ。
奥さんの方が網付の帽子を持ってきてくれて、蜂箱を開けるから見学していきたかったら見て行っていいよと言ってくれたため、甘えて養蜂場の見学をさせてもらった。
おじいさんが木箱のふたを開け、中から巣を取り外していく。
よっぽど悪さをしないと、ミツバチは刺してこないらしい。
恐る恐る近づいていく。
こんな大量のミツバチに囲まれるのは人生初めてだ。
散歩だったので、サンダルに半袖といういでたちだったが、蜂は襲ってくる様子もなく、周りをぶんぶん言いながら飛んでいるだけだった。
一つ一つ丁寧に巣箱の手入れをしている。
白い煙を吹き掛けて作業するのをイメージしていたが、ここではそういう事はやらないそうだ。
巣が作られている木枠を取り出していく。
おおう。圧巻だわ。テレビとかではよく見る光景。これを生で見れるとは思いもよらなかったな。しかも近所の散歩圏内で・・・。
上の写真の中央部にある、茶色い繭のようなものが次期女王の幼虫が眠る場所。一つの枠に複数あって最終的に女王として巣を分けるのだ。
手入れの一つなのだろうか、その繭を間引く中で、中から出てきた白い液体を舐めさせてもらった。
これがかの有名なローヤルゼリーなのである。
しかも、未加工の取れたて新鮮、混じり気なし。
味は・・・!!
渋いっ!渋みのあるヨーグルトのような味。しかも酸味の強いヨーグルト。
ガツンと甘いのをイメージしていたのだが全然違った。
指先ほどの僅かな量で、それで育成された幼虫が繁殖能力のある女王になるんだから、ローヤルゼリーとか言われて貴重品とされるのは分かる気がする。
が、単品で出回らない理由はこういう事か。
一緒に散歩していた息子も興味津々に養蜂を見学していた。
当地は四方を里山に囲まれており、山にある木々の蜜を収穫しているそうな。
蜂がいなければ、植物の受粉も起きない。
受粉が起きるから実が成り、次世代への種が生まれるのだ。
太古の昔からある自然のサイクルなんだよなぁ。
帰り際、奥さんにこの養蜂場からとれた蜂蜜を頂いた。
混ぜ物なしの蜂蜜100%。近くの道の駅ソレーネやJAに商品を卸しているとの事だった。
店舗としてはやっていないが、自宅での販売もやっているそうだ。
歩いて行ける範囲だし、蜂蜜はここで購入しよう。
頂いた蜂蜜は、ホットケーキを作って使わせてもらいました。
濃厚で甘みの強い、とてもおいしい蜂蜜でした。
興味のある方はこちらへ。
国澤養蜂場 HP
http://ww41.tiki.ne.jp/~ema_ema/
いや~、まさか散歩していると養蜂場見学できるとは思いもよらなかった。
養蜂場見学もローヤルゼリーを食べたのも大量の蜂に囲まれるのも人生初体験でしたわ。