秋の遠征。
有名どころの探訪で四国・剣山へ。
バイクで一人旅をしていたころに一度だけ麓のリフト乗り場で休憩をしたことがあった。
その当時も周辺は登山客でにぎわっていたが、その山の麓の雰囲気を味わっただけで終わってしまっている。
伯耆大山といい、この山に登ることになろうとは。
剣神社の参道から登山道へ分け入る。
途中、神社で登山の安全を祈願した。
天気予報では晴れの予報。
しかし前泊したのだがその道中の山の中ですでにあたりが濃い霧に覆われて結局登山開始まで晴れずじまいの状態だった。
寒冷前線の影響で一帯は雲に覆われているようだ。
すでに登山口の標高は1400m。
一般の天気予報は当てにならない。
登山道は綺麗に整備され、人通りも多く流石は百名山に名を連ねるだけのことはある。
山の雰囲気もこちらとは違い、どこか深さが垣間見える。
深い霧の向こうには広大な四国の山並みが望めていたかもしれないが、こればかりは仕方ないか。
登山道は落葉で染まっていた。
紅葉のつもりで来ていたが、少しばかり遅かったようだ。
寒冷前線の到来を考えると今が秋と冬の分水嶺なのかもしれない。
剣山本宮へ参拝。
山頂ヒュッテも商い中でたくさんのお客さんで賑わっていた。
本宮と山頂ヒュッテを後にして目前に迫る山頂へ足を運ぶ。
綺麗に整備された木道を進む。
森林限界を迎えた山頂までの道は濃霧と強風にさらされていた。
気温も低く、じわじわとウェアが湿り気を帯びてきた。
予報は晴れとはいえどレインウェアは標準で装備してきていたし、普段あまり経験することのない2000m近い山を登ることになるので冬用の衣類を持参してきていたので、凍えてどうにもならないような状態に陥らずに済んだ。
やはり、自然は侮れない。
山頂へ到着。
しかしながら周辺は濃霧に遮られ何も見えない。
眼前には最終到達目標の次郎笈、そして四国の山々の大パノラマを望む事が出来るのだが何とも台無しの状態。
遊山黒子衆のみんなとは山頂で落ち合う事なっていたが、約束の時間までにはかなり早い。
彼らから事前に『一の森』という場所も面白いので回ってきてみるとよいという話を聞いていたので、次郎笈を進まず一ノ森へ足を運ぶことにした。
高低差もありなおかつ濃霧と爆風にさらされた道を行くよりは、少し下った平坦な森の奥へ分け入った方が安全だし、四国の森を堪能できると判断した。
相変わらず、尾根は濃霧と強風だ。