梅雨はもう明けるのか。
空を見上げると山の向うに入道雲が立ち込めていた。
気温も湿度も高い。
夏がやってくる。
『安い靴を買うほど裕福ではない。』
安い靴を次々と使いつぶして買い替えるより、少々高価な靴を買って修理して永く使う方が最終的に経済的であるという英国紳士の言葉なのだそうだ。
この時に初めてこのブーツを修理に出した。購入したのは修理に出した2年ほど前。と、いう事はすでに履き続けて10年を越えることになる。
ほぼこれ一本で過ごし、ここ数年真冬の寒い時期以外は履き続けた思入れ深い靴だ。
革製品がとても好きだったし、薄くて軽いスニーカーよりも武骨なブーツが性に合っていた。普段からジーンズを履くのでカジュアルな雰囲気のあるREDWINGの9111というブーツに一目ぼれして購入したのは今でも記憶に残っている。
付き合い始めの時の嫁さんと広島でデートしていた時に買ったものだ。
きちんとした本革で仕立てられたこの靴は、使い込む事で合皮で仕立てられた靴とは比べ物にならないくらいに色艶のある雰囲気に育って行った。
すでに3回ソールの張替を行っていて、もうそろそろソールの張替の時期を迎えていた。
買い替えるかリペアして使い続けるか・・・。
ソールの交換時期になる度に悩んでいたが、ソール以外にステッチや革そのものの痛みが酷くなり、今回を以って10年履き込んだこのブーツを退役させることにした。
しわくちゃになってしまったアッパー。もはやシワというよりもひび割れに近い深さ。
擦り切れてしまったタブ。
それでもREDWINGのロゴだけはしっかりと残っていた。
メンテは定期的にしていたものの、過酷な環境にさらされやすい靴にとっては10年はなかなかの酷使だったに違いない。
購入後すぐ、うっかりアッパーに付けてしまった傷も使い込んでいくうちに馴染んで目立たなくなっていた。
本革で仕立てられたレザーインソール。かかと部分に刻印されていたロゴも霞み、濃く深い飴色に染まっている。
レザーインソールは履く人の足に馴染む。
10年俺の足裏に張り付いて支えてきたレザーインソールは平面を失い、見事に俺の足型に馴染んで、足型を写し出していた。これも革靴の醍醐味だ。
永い間、お疲れ様。
見た目はまだまだいけそうだけど、踵とかに変な型がついてしまい足に当たって歩くときに足に違和感を覚えるようになってしまったというのが買い替えの決定打になった。
凄い名残惜しいんだけどなぁ。メーカーとか靴屋さんとかエイジングの見本で引き取ってくれないだろうか。
と、いうことで本日新しい靴を迎え入れた。
結局色々と見た挙句、REDWINGの8875をチョイス。
やっぱ本革のブーツだ。
何よりも9111と同じく、『グッドイヤーウェルト』という製法で作られているため、耐久性が高く、ソールの張替などメンテナンス性が良い靴だ。
もちろん永く使うつもりでいるし、永く使う前提の靴であるならばメンテナンス出来る余地が残されていたり、そもそも頑丈に作られている。
故にワゴンセールで売られている靴と比べると値段が高いのはある意味当然の結果だとも思える。
初めはこんな感じだったんだなぁ・・・。
フィット感は前後には余裕あり、左右はぴったり目。
使い込んでいくうちに各所が馴染んでいくだろう。
今の使用頻度で2年から3年のペースでソールを張り替え。
1回目のソールの張替の段階で足にしっかりと馴染んでいた。
言い換えれば、2年は使わないと完璧なフィットは得られない。
それが革製品の面白いところ。
使い込んで仕上げていこうと思う。
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物質社会でなんでも使い捨てが出来る世の中で、わざわざ靴を修理している姿を疑問に思われたらこう答えようと思う。
『安い靴を買うほど裕福ではない。』と。
蓮の花の撮影で毎年訪れる周南緑地公園へ。
大賀蓮の咲き具合のロケハンも兼ねて足を運んだが、まだ咲くには早かった。
その代り薄い黄色の蓮は見ごろを迎えていた。
雨上りという事もあって花弁に水滴がついており、夏の朝らしい雰囲気を出していた。
梅雨後半の雨が毎年酷い。
昔はシトシトと長雨が続くのが梅雨だったが、ここ数年は突然強烈な雨が短時間降るのを繰り返すような感じになっている。
毎年毎年何処かで災害が起こっているし、あっという間に交通機関がマヒしてしまう。
隣県の広島でも強烈な雨に見舞われてJRがとまり、本社の稼働が停止したことで勤めている工場も生産が出来ない状態が続いた。
10年ほど前は雨が降っただけで工場が止まるなんてことは無かったんだけどねぇ・・・。
来週には梅雨が明けそうな雰囲気だ。
39歳の誕生日。
やれること、やりたいことは多い。
まだまだ。
フィルムメーカーのLOMOGRAPHYとカメラのキタムラコラボの商品が目立つように置かれていたので面白半分で購入してみた。
『METROPOLIS TOKYO』ってなんかお洒落な響きだが、仕上がりはどんなもんか。
生意気にもフィルムケースがアルミ缶だった。
ちょいと割高なのはこういう理由か?
なにはともあれ久々にOLIMPUS PEN EE-3 2号機リペアのフィルムを使い切って現像に出したので替りにこのフィルムをを装填した。
しかし、2号機リペアのセレン受光素子の露出計の調子が悪いのか久々の現像結果は露出オーバー気味。
とうとう故障したか?
光量不足を示すベロも出なくなったので絞りはマニュアルで調整しないと撮影結果はグダグダになってしまいそうだ。
気が付いたのがフィルムを装填して数枚撮影した後だったので仕方ない。
そういえばNikon FM2の方もながらくフィルムを入れっぱなしにしているので撮影して現像に出さなくては・・・。
先日行った源久寺での一枚。
蓮は見ごろの状態がぽつぽつあった。
源久寺も数年前は生い茂るように大賀蓮があったが、ここ数年は手入れをしていないのか、少ない状態。ロケハンでもあまりいい感じに撮影できる雰囲気ではなかったな。
花との距離が近いので良かったんだけど・・・。
今年も無難に周南緑地公園かなぁ・・・。
想うところ。
生命保険に入っているのだが、毎年この時期になると契約の確認がある。
わざわざ営業が出向いてきて、現在の契約状況の説明や新しい契約の提案など一般的な営業を受けるわけだ。
長年使ってきて人生の節目で契約内容の切り替え、個人年金や学資保険などお世話になっている。
まともに使ったのはこの時くらいだな。
こっちとしては毎年確認や説明が入り、売りっぱなしの放置されているような感じではないため安心できていたのだが、突然今までの担当とは違う営業が電話をかけてきて現在の契約状況の説明を直接したいと連絡があり、自宅に招いて例年通りの打ち合わせをして終わったのが先月の中ごろ。
きちんとしたスーツではなく普段着のような恰好で現れて良くしゃべり、色々な商品をゴリ押ししてくる営業でイマイチな印象だった。そもそも今まで担当してくれていた人の話が全くないところにモヤモヤしてとても信頼していいような雰囲気では無かった。
そんなおり、今までお世話になっていた担当の営業が例年の契約状況の確認をしたいので家に伺いたいと電話を受けた。
なんじゃそりゃ。
その直後に先日家に招いたゴリ押しの営業が、前回話をした商品の事をお話ししたいとぬけぬけと電話してきたので、頭にきて一喝した。
「なぜ私は違う営業に同じ話を伺わなければならないのか?それは客の私にも営業的にも時間的ロスなのでは?」
「今までの営業とはどういう話をしているのか?きちんと引き継がれているのか?」
「私の担当者はいったい誰なのか?コロコロと変えているのか?」
「私に何かがあった時は誰が責任を持って対応してくれているのか?」
こちらも冷静に問いただしてみたが合理的な回答は得られなかったのでダメな営業と見切りをつけた。
そして、前回おすすめされた商品は必要ないと一蹴した。
自動車ディーラーの営業ですら担当から外れる時は直接本人かその上司などから話をきりだされ、後任の挨拶まできちんとあるのに、生命保険会社の営業がこんな顧客に対して杜撰なやり方をしていることに強い憤りを感じた。
直接対面で毎年契約内容の確認をするのは保険会社と被保険者の信頼関係を強くするためという風に聞いていて、わざわざ時間を合わせて自分の妻も同席させて契約内容を確認していたのは、万が一自分が何かあった時に僅かでも顔見知りの営業が事後処理を責任もってやってもらう方が家族にとっても安心だろうとの為だった。
はっきり言って「対面で契約内容を確認する」という手段を用いて新規契約を獲得するために割り込んできたとしか思えないのである。自分にではなく妻本人の保険をしつこく薦めてきたのが何よりもの証拠と判断した次第だ。
とてもじゃないが短絡的な営業成績優先な上に違う営業所に所属する営業同士が共食いをしているようにしか見えない。
顧客の安心を売るのが保険屋じゃないのかい?
俺が保険に入った時はこんな感じじゃなかったんだけどなぁ・・・。
正直こんな営業なら、毎年の対面での契約確認なんて時間の無駄。
用があるときだけこっちから連絡するわっていうハナシですわ。
こんなことになるならネット保険でポチるだけで十分だったが、すでに社会人になってから信頼してきた付き合いでもあるので今更感が否めない。
もちろん担当営業とは来週に会うのでぶっとい五寸釘を刺してやるつもり。
マジで客なめんな。