蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

山行記 莇ヶ岳

昨年の秋より登山を始めて間もない頃、とりあえず序盤に現れるボスとして挑んだ『莇ヶ岳』。
山頂まで一気に続く急斜面と、石鎚山の修練場として扱われている鎖場は、まだ登山を始めて間もない俺にとってはとても新鮮だったし、何よりも目標としていた石鎚山の修練場の様に位置づけられている山が同じ周南市(とはいってもかなりの山間部の地区)にあることに驚いていた。

1000mと超える山への初登頂と、帰り道で熊との接近遭遇した思い出深い山だ。
急登と鎖場で全体力を使い果たし、山頂でぐったりしてしまったのを記憶している。


過去の記事はこちら→『山行記 莇ヶ岳』



それから数か月、近隣の低山で体と感覚を作ってきて、どれほどの変化があるかを確認するために再び修練地『莇ヶ岳』へ足を運ぶ。

登山口へ向かう道中にある石鎚神社へ安全祈願。

社の前の急階段には、莇ヶ岳の鎖場に使用されている物と同じ鎖が祭られている。

早速登山口の駐車場へ車を停め山頂を目指す。
平日登山という事もあってか、駐車場に止められていた車は林業の業者の車だけだった。
山の斜面に張り付いた作業員がチェーンソーを鳴らして作業しているのが見えた。


前回のこともあり、念のため鈴を鳴らしながら登山開始。
鈴もかなり甲高い音が鳴るものを前回の莇ヶ岳以降導入した。

山頂まで続く急登を登っていく。
登りは体力。急登で体力的にやっぱりきついなぁ。

で、鎖場の分岐。
今回は『三の鎖』を使って山頂を目指す。


山頂までつながる鎖を頼りに、岩を登っていく。


3点支持で慎重に。
やはりここ数か月、登山をしていたこともあってか確実に体力や筋力が大幅に強化されていることが実感できた。
初めてこの鎖場を登った時は、途中で息を切らすほどに体力が削がれ、鎖にしがみついて頻繁に休憩をとっていたのだが全くの余裕で踏破。
担いでいるザックも訓練目的もあり、無駄に重量を増していたにもかかわらず難なく鎖場をクリヤし山頂へと到着した。


『三の鎖』から見る風景が好きだ。遠くを見渡しても山、山、山。
いつも登っている右田ヶ岳とはずいぶんと様相が違う。

『三の鎖』の頂点には『石』の文字。
今のところ、目標が『石鎚山』。焦って目指さずしっかりと鍛錬を積んで臨みたい。

山頂の石鎚神社ご神体に参拝し、小休止。

山頂の空気は澄んでいてとても気持ちがいい。


さて、山行記初期の頃に苦戦を強いられた莇ヶ岳も体力的にかなり余力を残せて山頂に到着することが出来た。



ここからが本番である。


目標は莇ヶ岳を越えたさらに深部。

ブナの木の合間から見える山。弟見山。



生い茂る熊笹を分け入って進む。



つづく。