コバの処理と銀面に表面処理用の艶出し材を縫って、一応完成した。
ほぼほぼこの時の形状と変わらないものを製作。
ブランドロゴにしてる水草の文様は被せ部分とデザインが一致するような配置に。
ベルトが邪魔して一致しているところが分かりにくいけれど、結構狙った通りの繋がりが再現出来ていて満足。
以前造ったものでベルトの横ずれ防止のループ部分が比較的早くダメになったので、改良して写真のように別パーツにしたくらい。
これくらいの改良しかしていないのでver1.1とした。
お札と硬貨、それとカード類が数枚入れれる容量で、出来るだけミニマムに収まるようなサイズ感。
ポケットに入れても違和感が無い大きさは、自分で作っておきながら好みだった。
今時、現金を持ち歩いて出かけるという事は少ないのかもしれない。
将来の事を考えると『財布を持つ』という概念が無くなるような気がする。
スマホで決済ができる環境が整ってきているので、会社の若い衆に聞けば、現金を持ち歩くことが無い、買い物はネットショッピング、銀行でお金を降ろすのも月に一回あるか無いかとか言っているしね。
今から15年以上前の話で、ウエストポーチを作ってくれた師匠の未来予想図だと、鍵とクレジットカード、だけで事足りる世界になるだろうという事をイメージしていて、師匠が造ったキーケースは一般的な鍵を包み込むタイプの物よりも一回り大きく、カードを収納できるような作りをしていた。
確かにそういう時代にはなるだろうなと思っていて、そのキーケースを購入しそれがきっかけで俺が造るキーケースも一回り大きなキーケースを踏襲させてもらっていた。
今となっては、会員カードなんかも全部スマホのアプリ化されて、その手のカードは持つ必要も無くなってきた。
スマホ一台あれば事足りてしまう世の中になってしまったなぁ。
でも災害でインフラ停止とか喰らったらすぐ詰みそうなので、今の所俺はハイブリットな感じを維持している。
右が2018年に製作した極小財布。仕事中も肌身離さず持っていたこともあってかなりきつめのエイジング。同じ材料から切り出して作ったとは思えない変化。縫製も解れることなくとにかく開け閉めで手を当てるベルトのジャンパーホック部分の革が摩耗して千切れてしまったのだ。
糸が頑丈だったので何とか糸でつながっているだけの状態。
正直、部品構成が単純なので破損したベルト部分の交換だけで事足りたのだが、たまには手を動かしていないと腕が鈍るのでリメイクした。
棄てずに取っておいて、時間があるときに端材を活用して修理してみようかな。
はてさてこれはどんなエイジングになるかな。
もっと先の未来をイメージして物を造ってみよう。