有名な山を巡ってみよう。
そんなところから、九州の九重連山へ足を運ぶこととなった。
山友の相棒と二人、初の九重での登山。
以前は毎年のようにバイクに乗ってこの近辺を泊りでツーリングしていて、やまなみハイウェイの長者ヶ原駐車場で何とも雄大な風景だなと常々思っていたのだが、まさかこの年になって山に登るとは思ってもみなかった。
お互い初の九重という事で、まずは王道となる登山口のひとつ『牧ノ戸登山口』から入山。
計画としてはベターなルートで可能な限り回れるところは回ろうという計画だ。
樹林帯を進む。標高が高いこともあってか木々の背は小さく細い。
地上では30度を超える気温だったのにもかかわらずここは驚くほど涼しい。
登山口では常連客と思しきおじさんが「こんなに暑いと水が沢山必要だ。」とうんざりしているようだったが、この時期の右田ヶ岳と比べると、クーラーが効いた快適な登山道に思えてしまう。
今から向う久住連山への道。
とにかくフィールドが広く、スケールがデカい。
登山道から15分。ここからなだらかな山道を30分進むと第一座、星生山への入り口。
広く稜線が見える。なかなか手ごたえのありそうな山だ。
稜線を歩いて縦走するのを愉しむため、尾根の始点に繋がる急登を突き進む。
振り返ってみると先ほどまで通っていた道が遠くに見えた。
遠くには久住山。
夏風が吹き、山に押し上げられ雲が生まれていた。
目の前に壮大な風景が広がる。
星生山にも雲がかかってきた。
気温が高く暑いのは暑いが、右田ヶ岳の時の様に歩みが止まるほどの暑さは無い。
まだ心地よいくらいだ。
一座目の星生山。山頂到着時はガスが掛かってしまったが、標高の高い夏の山はこんなもんだろう。
晴れるのを待つよりもさらに先へ進む事を選択した。
曇ったり晴れたり、移り変わっていく風景は飽きず、壮大さを残している。