蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

回顧録 虹の岬祭り2011

広島を後にし、再び山口に戻ってきた。


赴任休暇と、引越しの準備で貰った有給を組み合わせて、今年のゴールデンウィークは周囲の人より長い。


大雑把に新居の身支度を整え、細かいことはさておいて、キャンプ道具を小さな車に詰め込んでいた。

山口に引っ越してきたばかりなのに、いきなりどこかへ引越しをするような支度だ。

向かう先は大分県国東半島で開催される「虹の岬祭り」。

広島からやって来たKEINと一緒に徳山港から九州に入る。


フェリーでの移動なので、金はかかるが楽な旅だ。

国東半島の東側にある龍神ヶ浜キャンプ場。
此処がこの度の祭り開催場所。
初日からのキャンプインだったが、既にエリア内には多くのテントが建てられていた。

その一角の、まだ人が少ない砂地のキャンプエリアに早速テントを建てる。山口から来る友達も此処のフィールドに誘って夜にでも呑もう。

すでに何度も建てたテント。俺もKEINも手早くテントを建てた。

5月の始まりとは思えないほど天気に恵まれ、常夏のリゾート地のような感覚だった。


少し離れて、彼方此方で音楽が奏でられる。

祭のこの雰囲気が好きだ。
会場をブラブラと散策。

MAXと以前風の祭でセッションした「つちのこかぞく」のメンバー達と再会。挨拶代わりに一枚。


夕方。この祭の主催者のろくろうさんがトップバッターで祭の開催をロックンロールで伝える。

「かいほー!!」

祭が始まった。



各地から、マッコイさん、おかちゃん、NOLYさん、社長、画伯、ダマちゃん、しんちゃん、たつやさん、みなちゃん、みっちゃん・・・色々な仲間が集まってくる。
皆、俺のテントの周りの空き地を紹介し、あっという間に虹の国の山口村が出来た。



その晩、テントの間に赤提灯を立て、皆で宴会。
馬鹿話をして盛り上がったり、久しぶりに会う友人と世間話に華を咲かせたりしていた。


翌朝、テントの中の暑さに目を覚ます。携帯の電源もあっさり切れ、腕時計も持っていない俺は既に時間の感覚はない。
ただ、陽が昇り、そして沈む。それだけだった。
朝、虹の国の商店街に顔を出す。

マッコイさんが歌っていた。
そして、大分県国東市の商工会青年部が出している店で、既に呑んだくれている、友人達。

こいつら、アホだ。
いや、悪いのは商工会青年部が提供する地元産の唐揚げだ。
あっという間に俺もアホの仲間入り。朝から呑んだ暮れ。

虹の岬祭は地元の商工会などを誘致し、地域と一緒に盛り上げる祭だ。

地元の味が楽しめる祭は、そんなには無い。

素敵だ。

ふと、呑んでいると声を掛けられる。

「今から鯉のぼりを立てるから若くて力の在る奴は手を貸してくれ」

なんだか面白そうなので、スコップ片手に行ってみることにした。

大人の男達15人くらいで、支柱となる全長20mほどの竹を立てる。

深さ1mくらいの穴を掘り、ゆっくりとロープを引き、慎重に支柱を立てる。

天を突くかの如く柱が立つ。


子供心を祀る。そのために大人が出来ることをやる。



ゆっくりと蒼天の空に鯉のぼりが昇っていく。そして、龍になるんだ。


一仕事終えて、会場を散策する。

ふと、ある店の前で立ち止まる。

なんだか素敵な木工細工が並んでいる。
あまりに不思議なつくりをしていたので眺めているとその職人さんに声を掛けられた。
作り方なんかを聞いたが、さすが職人技と思わせるつくりだった。
桜の木で削りだされた精巧なアクセサリー達。




・・・そうだ、大好きな娘へのプレゼントにしよう。この祭に行ってみたいと言っていたけど都合がつかず来れなかったんだよなぁ。土産話じゃつまらんやろうし。


俺の感性で、一つ、髪飾りを。



SIVAさんの家にお邪魔したり、



さらにはSTOKE BUMのタケさんと再会。

一緒に遊ぶついで、俺のテントの前で店を開いてくれた。


夜の帳、ラビラビの音が会場に響く。

世界が、音楽に支配される。


その夜、浜辺でタケさんと俺とKEIN、仲良くなったポイ使いの4人でファイヤーショー。



結構、盛り上がったなぁ。
久々にタケさんのファイヤー見れたし。




静かに、でも時に激しく。

祭の時間は流れていく・・・。