蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

回顧録2 虹の岬祭2011 〜雨〜

空はどんより曇っている。


今にも降り出しそうな空だ。


朝、目が覚めて外に出ると昨日までの天気と比べ、悪天候になる雰囲気を出していた。


昨日まで暑く、体がべたべただったので、近場に居る友人を誘い、会場近くにある入浴施設に足を運んだ。

風呂に入ると、日焼けに染みる。
「今年も、5月で皮がむけるなぁ」
毎年この時期で日焼けしている。全く反省していない。

帰り道。

駐車場から会場までの道のりに大きな国道を横断するところが在る。
かなり田舎の場所。まっすぐな道で見通しが良く、交通量も無い国道なので横断歩道には歩行者用信号は付いていない。
今日は何故か、警察官が立ち歩行者を誘導している。

「でかい祭だから、警察が交通整理にでもきてんだろ」

そう話しながら、会場へ向かう。


今にも降り出しそうな空だ。


そんな時、周りの知人達が、
「ろくろうさんが1時にステージで大事な話があるらしい」と
話をしていた。

何だろう?




とうとう、雨が降り出した。
しんしんと、雨が降り出す。





1時にろくろうさんの声で集まって欲しいと呼びかけがあった。

カッパを着てステージに向かう。


ろくろうさんが語る。
「昨日の晩、8時に会場近くの国道で虹の岬祭に来てくれた6歳の男の子が、車にはねられる交通事故がありました。そして、男の子は亡くなってしまいました。」

哀しい声でろくろうさんが報告する。

子供心を祀る祭であった哀しい出来事。



空は曇り、雨が降っている。



その場にいる人、全員で無くなった男の子に黙祷を捧げた。



空は曇り、哀しみの雨が降っている。