蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

NEW WEAPON 2016 スカルパ シャルモプロGTX


『そうだ。登山でも始めよう。』

そう思ったのは2008年暮れ頃だ。
キャンプを始めて幾分か経ち、色々と慣れてきたころだった。
折しもリーマンショックで世の中の景気は一気に冷え込み、あまりお金を掛けずに遊べそうなのは何だろうかと考えつつ、カメラ片手にちょっとした渓谷に出向いて風景の撮影に没頭していた時でもあった。


そうやって自然遊歩道をカメラ片手に歩いていると、自然の中を行き来することに面白味を感じることが多くなってきた。
されど遊歩道とはいえ足元が意外にも悪いため、うっかり足元を滑らして捻ったりつまずいたりするのは嫌だったので、量販店で売られているそれっぽいトレッキングシューズを買ったのが始まりだった。


お金もないし、運動がてら近くの山でも登ってみよう。
そう思った矢先に転勤や転居が連続し、初心者向けのHow to本を買ってみたは良いものの、その思いはすっかりと何処かへ消えてしまった。(今その本を見返すと、高齢者向けの内容だった・・・。)
せっかく買ったトレッキングシューズも時折キャンプや森の中での撮影で使う程度で、せいぜい年に1〜2度表舞台に立てばよいくらいの、いわば靴箱の肥やしに成り果てていた。


時は流れ・・・。
周囲に登山趣味の人間が沢山いたこともあり興味をそそられ、ふと手持ちのアイテムを見ると、キャンプ用に使っていたザック。バイク用とキャンプ兼用で使っていた山岳用高性能レインウェア。ソロキャンプ用のクッカー、ヘッドライト、スイスアーミーナイフ、なんとまぁ揃いに揃っている。いざ登山を始めようとしたらまず揃えてしまうアイテムが一式すでに手元にあるのだ。


そう、そして登山靴は靴箱の奥にしまいこまれていた奴だ。


昨年の秋から、不穏な体力に歯止めをかけ、強化することを目標に山に踏み入ったのである。





しかしながら、長らく放置していたせいかそれとも俺の山行が荒いせいか、ほぼ新品同様だった靴の表面はひび割れてしまっていた。このひび割れから水が侵入してくる始末。
靴底も耐え難いくらいに擦り減ってきてしまった。
歩き方が悪いのか否か・・・。


そんなこんなで、ちょっとグレードの高い登山靴をNEW WEAPONとして導入した!


【スカルパ シャルモプロGTX】
大げさかな?
ちゃんとした登山専門店でいろいろと話を聞き、『ビムラム社』製のソールが使われている物は、張り替えが効くという事でこの手のアルパインブーツを選択した。
靴裏だけでなく、靴の状況次第で、つま先から全周覆われている黒いゴム部分も交換可能との事だった。


恐らく低山には少々オーバースペックだろうが、『靴は修理して長く使う』派なのと、この先の展開を考えて選び抜いた一足。
何度も何度も履き比べ、一番足にフィット感を得たのがこのちょっと派手な色のブーツだった。
正直、色もメーカーもあまり興味が無い。どのメーカーもそれなりに良い作りをしているはずだ。



問題はそんなことではなく、防具であり武具であるこの『靴』がいかに自分自身にフィットするかだと想う。



棚に並べられたいくつも靴の中から、俺はこいつを引き抜いたのだっ!!