蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

ファイヤートーチ・シェラカップ


所有する5つのステンレスシェラカップの内一つだけ色濃くなっている。
本来の姿は綺麗な銀色をしているのだが、無茶な使い方をしたせいでこんなことになってしまった。
取り敢えず無茶な使い方をする時は、此奴だけを使っている。
いわば歴戦の勇士なのだ。

シェラカップ自体、何かと色々な使い方が出来るのだが、こうなった原因というのは・・・。

この舞台の真ん中、狐の足元にあるトーチの役目をしたため・・・。
トーチが足りない場合の補欠要員としての出番。しかも一度や二度ではない。
一応トーチとしての使用後は、またきれいに洗って磨き上げ、通常の食器として活躍している。
我が家でBBQする時にこの色のシェラカップを手にすることがあったら、かの有名なファイヤートーチシェラカップだと想って諦めて使ってください。





登山家とかあまり興味もないし詳しくは無いんだけれど、栗城史多という登山家が本日エベレストで亡くなられたそうだ。
テレビでもたびたび見たことがあったし、色々な噂と共によく見聞きしていた方だったのでこの報せには正直驚いた。
逐一行動を追っていたわけでは無いが、素人目にしても無茶な事ばかりしているので危ない人だと感じることがあった。
アタックと敗退を繰り返し、そのことが話題になっていたのもあったのかもしれない。
スマホで実況中継するために指ぬき手袋を使用して9本の指を凍傷で失ったり、まともな訓練や高地順応せずに無謀とも思えるアタックして敗退を繰り返したり・・・。)
山行でやっていることはともかく、8度もエベレストへアタックできるほどの資金集めを出来るのはすごいと正直思っていた。
テレビで見る限りだと情熱的な人で、直接会って話をしたならばきっと魅力的な人だと想ってしまいそうだった。


スポンサーの為か、インターネットの向こう側にいる視聴者の為かは分からないが、無謀な挑戦をしていたなぁとしか思えない。



一時的とはいえ住み慣れた街を捨て、山へ分け入るのは本人の自由だ。
どのように山頂へアタックをかけるのか、進むのか、退くのか。
其れもまた、自由。



力尽き倒れた人に鞭打つつもりは毛頭ないが、山から無事下りて来ることは、山へ分け入る者としての義務と想いたい。
それがエベレストだろうが近所の右田ヶ岳だろうが・・・。
死して屍をさらして、それをどんなに取り繕っても、美談には成り得はしないのだ。


同い年。
俺はしがないサラリーマン。時折近場の山々をハイキング。
かたや各大陸の最高峰を登っている登山家。
ファンでもアンチでもないのだが、何故か気になっていた人だったのでね。

ご冥福をお祈りします。合掌。