蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

回顧録 春のロングツーリング編 火の国の章 3

仙酔峡を後にし、ぐるりと阿蘇山のふもとを迂回する。
北側のルート「阿蘇パノラマライン」より阿蘇山山頂を目指す。

緑の草原がパノラマで広がり、開放感があふれている。

不思議な山、米塚。山頂がくぼんでいる。
米を積んでできた山で、大飢饉のときに神様がその米をつかんで民に分け与えたそうな。
そのあとが山頂のくぼみ。そんな伝説がある100mほどの丘。
実際は火山の跡。

草千里。阿蘇山周辺の絶景ポイント。
今回は観光客があまりに多いので、道のはずれで眺めた。

徐々に高度をあげ、より山頂近くへと走り抜ける。
度重なる噴火の影響で、緑一色だったやまなみは徐々に荒れ果てた岩石の表情を表す。

荒野を進む。
草ひとつ生えていない。あちこちには噴石が散乱している。
阿蘇山公園道路(有料)を使うと、火山口まで徒歩1分のところまで乗り入れられる。
山頂は今まで見てきた風景とはまったく違う。



不気味に上がる噴煙。地球が、大地が生きていると感じることができる。
まさにスピリチュアル!
実はこの噴煙、有毒ガス。到着時はガスが出ているとのことで、火口見学のルートは立ち入り禁止になっていたのだが、運がよくガスが少なくなったので立ち入っても良くなった。

阿蘇山火口の内部・・・。かすかに見える奥底の状態。
不気味に吹き上がる噴煙。
風向きが変わり、こちらに飛んできた・・・。
その直後、喉に違和感・・・。たまらず咳き込む・・・。
っていうか、咳き込んでいるの俺だけではなく、周囲の見学者も次々と咳き込み始めた。
有毒ガス恐るべし。
気管支系弱い人は本当にやめておいたほうがいい。
直後、下がってくださいのアナウンス。蜘蛛の子を散らしたように逃げ惑っていました。


阿蘇山頂を喉を傷めるほど堪能したので下山。
ツーリングには最高の場所やね。

山を下りた後は、腹ごしらえで阿蘇の名産赤牛を食しました。

久々贅沢な食事。

その後白川水源へ。
阿蘇周辺では有名な泉があり、ここも観光客でにぎわっている。
不思議なことに、土の中から水が出てきている。


とてもきれいな水。阿蘇の大地で浄化された湧き水だ。

写真じゃ伝えきれない、この透き通りっぷり。
大地から水が湧き出る様は、本当に神秘的だ。


その後進路をより南へ向ける。
途中、熊本宮崎の県境にある山間の『五ヶ瀬の里』というキャンプ場へ。
ここに至る前に別のキャンプ場へ足を運んだのだが、超満員。
まるで猿山の如し。
あんな家丸ごと持ってきたようなキャンプセットが乱立している中になじめるか!

静かに過ごしたいなと想って立ち寄ってみたこの『五ヶ瀬の里』は客数もそんなに多くなく、静かに過ごせそう。この日の宿は、静かなこの里にすることにした。

静かに立つ木の下にテント設営。


明日からは、伝説残る聖地。『高千穂峡』そして『天岩戸』へ。


そして、ここ『五ヶ瀬の里』で新たな出逢い。