蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

山行記 三瓶山雪中行


ゆっくりと雪山を散策するつもりで予定を立てていたのだが、良いのか悪いのか予定日直前で今季一番の大寒波が到来。
前々から予定を合わせていたこともあって取り敢えず現地へ行ってみようと赴いた三瓶山。


ふかふかの新雪を進む。
先行者がいるようで、踏み跡がついており、それを頼りに進んでいく。


と、先行のグループに追いついてしまった。
どうやら、現在三瓶山を登山中のパーティーは俺達二人と、おじさん三人の二組だけのようだ。
おじさんパーティーは五合目付近までラッセルして進んできていたこともあってか疲れている様子。
こちらもラッセルして進むことは滅多にないので先行させてもらい、ラッセルして道を切り開いて進んだ。





めちゃくちゃきつい。


木に付けられているピンクのテープを頼りに道を切り開く。
途中後方から来るパーティーの助言を頼りにしたり、二人で交代で先頭に立ったりして少しずつ高度を上げる。
一人ではこんなことは出来なかったし、俺達二人だけでも途中でテープを見失って撤退していたかもしれない。

そして何とか山頂へ到着。
途中で両足がつってしまったり、初めて限界まで体を使った感じがする。
疲弊が激しいので登頂後はすぐに山小屋へ移動。

山小屋で食事をして休憩。夏山なら1時間程度で登頂できるコースに3時間以上かけてしまっていた。

取り敢えず計画していた餅を焼いて食う所は達成。
外は雪が降り続き、真っ白な世界になっていたので、休憩も早めに切り上げて下山を開始した。

記念撮影もしっかり済ませておく。

山頂からは中国山地の山並み三瓶山の稜線、日本海が眺望できるのだが、真っ白で20m先も見えない。
眺望は残念だったが、これくらい冷え込んでいないと見れないであろう風景を下山中にゆっくりと楽しむことが出来たので、ある意味収穫はあったように思える。





雪をかき分け、木々に残されている目印を頼りにラッセル。道具を使うタイミング。
途中で突然現れた体力切れ、二人で力を合わせての登頂。
オーバースペックと想っていた装備を初めてベストな環境で使うことが出来た。
今回、厳冬期の三瓶山で得られた経験と課題は大切な宝だ。
今のところの登山経験で最も過酷な山行だったと断言できる。


姫逃池コース往復
往路:3時間27分
復路:2時間15分

登山口までのアクセスの良さ、周辺に公共施設が立ち並んでいることから積雪していても車を安全な場所に停めれるであろうと判断し、三瓶山自然館の駐車場に駐車。この日もしっかりと営業中で雪で遊ぶ家族連れでにぎわっていた。
最高点・男三瓶山山頂までの移動距離が短い姫逃池のコースから登山を開始。
当初のプランでは三瓶山4座縦走や、西の原から降りてスノーハイクなども考えいていたのだが、結果的に姫逃池コースの往復になった。
今季一番の大寒波が到来という事もあって、登山口付近では50cm近い積雪。
山頂に近づくにつれて、積雪は1mを越えていたと思われる。
特に北斜面という事もあって、吹き付ける寒波で木々は凍結し、幻想的な風景を見ることが出来た。
同じルートを辿った他のパーティーの人の話によると、ピンクテープの目印が多いのはこのルートのようで、積雪の多い場合にはこのルートで登った方が安全なようだった。

積雪の状態が落ち着いた状態であったり、天候が良い状態であれば、縦走路を歩くのも面白いかもしれない。
晴れて稜線、日本海が望めなかったのは心残りだった。

サイドポケットに入れていた水筒は凍りついていた。
雪山用のザックにポケット類が無いのはこういう事か。