蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

山行記 由布岳

突然、S君から『山登りに行かないか』と連絡があった。
S君とは昨年の2月に深入山の雪山山頂で偶然再会して以来だ。

その時の記事はこちら→『山行記 深入山 雪中行』


その申し出を快諾し、俺の提案で由布岳に向かうことにした。
久々の遠征。九州地方の遠征となった。
普段とは見慣れない風景なので二人ともテンションは上がりっぱなしだ。

近所の駅で合流。高速道路を使って約三時間で登山口に到着。

目指すはあの山の山頂。そしてお鉢巡りだ。


なだらかな草原を進み樹林帯へ入る。
新緑がまぶしい。

ジグザグの登山道を進み高度を稼ぐ。

山頂に向かうにつれて木々が少なくなり、森林限界を迎える。

雲一つない絶景が眼下に広がり遠くは九重連山までもが見渡せる。

振り返れば山頂が。まだまだ距離はありそうだ。

西峰と東峰の分岐『マタエ』。
由布岳の最高点となる西峰へと足を進める。
こちらは屏風岩という難所があり多くの人は東峰へ向かっている。
お鉢巡りをするには難所の屏風岩を下るより登る方が安全なので西峰をめざし、時計方向でお鉢巡りをする。


鎖場では垂直登攀とトラバース。


眼下に広がる風景が高度感をさらに高める。

山頂到着!

そしてここで昼飯タイム。定番のラーメンだ。

山頂からの景色を眺めながらの昼食は贅沢の極みだろう。
大パノラマが広がれば登りの疲れが吹き飛ぶ。

昼食後は時計方向でお鉢巡りへ。

ナイフリッジの尾根を進む。

山頂にはミヤマキリシマが咲きかけていた。
今回はこのミヤマキリシマの観望も兼ねていたのだが、少し時期が早かったようで、見ごろにはあと1,2週間は必要なようだった。


切り立った岩の尾根を進む。

東峰の山頂まではあと少し。

そしてようやっと東の峰に到着。

ここでコーヒータイム。

天候も良く山頂からの景色は絶景だ。

そして屏風岩の方へ眼をやると、登山者が屏風岩を登攀していた。
こう見ると結構高いな。

休憩後、元来た正面ルートを下山。
隣にあった草原の丘にも興味があったが、ルートを調べていなかったので今回はおとなしく下山した。

天候にも恵まれて気持ちのいい山行となった。
帰りは別府を通るという事もあり久々の本格温泉へ。
若いころ友達といった保養施設の泥湯温泉に浸かって体を癒した。
別府の温泉はやはりいいねぇ。


誘ってくれたS君、有難う!
また山に遊びに行きましょう!

往路:正面コースより西峰 1時間50分
お鉢巡り:西峰から東峰時計回り 55分
復路:西峰から登山口 1時間30分


難所は西峰へ向かう前の屏風岩だろう。
鎖を利用しての登攀、そしてトラバース。
なかなかスリリングだ。
この屏風岩を巻くルートは無いようなのでお鉢巡りをするならば、登りに使っておいた方が安全だろう。

お鉢巡りに関しては必然的に時計方向に回るルートを辿る。
ルートは明確になってはいるが、両方が切りたった崖になっているナイフリッジがあり、通行の際には十分注意が必要だ。残置されているようなロープや鎖は無く、しっかりを岩をつかんで登る。

西峰を下ったところはミヤマキリシマが群生していたので見ごろを迎えると斜面いっぱいにピンクの花が咲くだろう。
今回はミヤマキリシマの満開時期に合わなかったのが悔しい。
東の峰は、屏風岩の様な難所が無いため登山客はこちらを目指すことが多いようだ。
山頂付近は広いスペースがあるので、西峰と比べ登山客で込み合っている。

そしてS君も俺も気になっていた麓の草原の丘。調べてみたら『飯盛ヶ城』というそうだ。
正面登山口から見て左側にある綺麗な丘だ。
おそらく西コースと正面コースの分岐点になっていた『合野越』という広場から西コースに行けば飯盛ヶ城』を経由できたかもしれない。
ピストンでもいいけれど、復路は道を変えていろいろ楽しみたいよねぇ・・・。



いつもは近所の低山ばかりだが、こうやって時折遠征と称し遠くの有名な山々を登って行くともっと遠くの、もっと高い山を、有名や山をと次々に想いが膨らむ。



天候が良く、澄んだ空気の右田ヶ岳山頂。
そこで見た遥か海の向こうにそびえる双耳の山、『由布岳』。
いつかあの山へ行ってみたいなと思っていたら、来てた。
そしていつか・・・。
由布岳』の山頂から眺めた『九重連山』へ。
そう思い、九州を後にした。