山口県秋穂町の田園が広がる平地にどっしりと構えている連峰がある。
多くの頂を持つその連峰は周りから浮いていることもありなかなか目立つ山並みだ。
右田ヶ岳山頂から望む陶ヶ岳。
宇部へ買い物に行った帰りに立ち寄ってみた。
検定試験などで出入りすることのあった山口セミナーパークが麓にあり、そこの第8駐車場に車を停める。
南北に広がる連峰。標高は最も高いところで300mと低山だが、目の前に立つとその広がりは圧迫感を感じる。
今回は連峰の南からエントリーを開始。
まずは初めのピーク『亀山』だ。
雑木林の道を抜けるとあっという間に急な尾根に出る。
右田ヶ岳と同じ地質のようで、花崗岩の岩肌が露出し、絶壁に近い山道をロープを補助に登っていく。
短いながらも鎖場があったり。
眼下に見えるのは車を停めたセミナーパーク。
切り立った岩稜帯が続くので、全体的な道のりはどこも気を抜けない。
どうやらここもロッククライミングのメッカなのだろうか?
所々にクライミング用のボルトが埋め込まれていたりする。
確かにこの岩肌はロッククライミングにはうってつけだろう。
30分ほど登ったところで亀山山頂に到着。
田園風景が広がる。
稲穂が緑だったり、金色だったりしたらもっと景色が楽しめたかもしれないな。
北側へ視線を向けると奥の見えない尾根が続く。
ここからはアップダウンの激しいルートになるだろう。
脇目も振らず、尾根をひたすら前進。
尾根を縦走するルートは何処もロープが掛けられており、勾配もきつい。
登りはいいが、くだりは苦手なので慎重に足元を確認しながら降りる。
2つ目のピーク『遠下山』。眼下に見える田んぼがブロックのようで面白い。
進行方向を臨む。次々と頂きが見えていた。
低山と想って簡単見ていたが急なアップダウンが繰り返し訪れて体力を削がれる・・・。
3つ目のピーク『梅の木山』。うーん展望無し。
再び急な岩稜帯が現れる。・・・踏み外すとタダじゃすまんなぁ。
足場はガレていないので手足の掛かりをよく感じとって一歩一歩進む。
岩稜帯のピークから今通ってきた山並みを見渡す。
こうやって上から自分の通って来た道を見てみると、結構急な場所を通って来たんだなぁとまじまじと感じることが出来る。
この岩場を抜けて西へ少し入ると、4つ目のピーク『火の山』を迎える。
標高303m。この連峰の中で一番標高が高いところだ。
西側秋穂の田園地帯を臨む。
尾根のルートを戻り細かいアップダウンを抜けていくと5つ目のピーク『陶三の岳』
最低でもあと2つはこのパターンがあるな。
尾根はまだ続く。
6つ目のピーク『陶二の岳』
そして、ほんの少し行ったところで
7つ目のピーク『陶一の岳』。
うーん・・・ともに展望無し。
アップダウンもそんなにきつくなかったのでピークに来た感覚が無いなぁ・・・。
陶一の岳を後にすると、『陶ヶ岳』の頂が見えてきた。
絵に描いた様な崖だね。何処と無く石鎚山の形に似ている気がする。
岩のてっぺんの祠を目指す。
8つ目のピーク『陶ヶ岳』。低山とはいえ、ここから見る風景はなかなか恐ろしい。
展望が開けていることもあるんだろうけどね。
やっぱりここもクライミング用のボルトがあちこちに埋め込まれていたので、この山全体がクライマーの山だったりするのだろうか?
ここで下界に降りるルートを辿る。
地図上ではもう一つピークがあるようだけれど、入山が昼過ぎだったこともあり、帰りが遅くなるのが嫌だったので、陶ヶ岳の岩のまき道を下っていく。
先ほどの祠のある岩山の真下は仏様が掘られてあった。
右田ほど深く掘られてはいない物の、あちこちの岩に仏が掘られてあったな。
近くには神社仏閣が多いので、こういう岩山には掘られていることが多いんだろうか?
雑木林を抜けていくと
足元の様子が段々と綺麗になってきた。
セミナーパークを外れた北側で下山終了。
クールダウンするようにセミナーパークを散歩しながら駐車場まで戻る。
パーク内からはこの連峰の全容が見れるのだが、我ながらよく歩いたなぁと感心したよ。
まるでのこぎりの様。
延々登りが続くのも辛いけど、こうも頻繁に上り下りが続くのも結構堪える。
低山と想って舐めていたぜぇ。
でも景色もいいし、その景色の変化が激しいので面白いコース。
途中で下山ルートを辿ったが、まだ続きはありそうだし、メインのピークに直接つながるルートもある様なので、ちょっとだけ山に登りたいという感じで臨んでも大丈夫そう。
セミナーパークの並木道は色づいていたなぁ。
ルート:セミナーパーク第8駐車場→亀山→火の山→陶ヶ岳→陶ヶ岳登山口
縦走:2時間13分