蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

山行記 十方山 〜瀬戸の滝ルート〜 後篇


五合目で小休止を行った後、またひたすら山頂を目指す。
登り始めの様な急勾配ではなく、緩やかに伸びるような勾配の森の中を進む。
お陰か息が酷く乱れることはほとんどなく一定のリズムで歩みを進めることが出来きドンドン距離を稼ぐ。


木漏れ日と秋風が気持ちいい。
胸いっぱいに息を吸い込むと森林独特の冷たい空気が肺に流れ込んでくる。
気が付くと周りの木が登山口のそれと比べると細く、低くなっているのに気が付いた。
森林限界』っていうのは何もただ単純に標高が高いところだけで起こるんじゃないんだね。
確かにここ吉和は冬になると雪が積もる場所だ。


山道いっぱいに広がる落ち葉。
絨毯の様。

山頂を目指すと、木が低くなる代わりに笹が生い茂ってきた。
そろそろ樹林帯を抜けるようだ。


不思議な事にきっちりと森林の分かれ目が現れた。
この後からは木が一気になくなってしまう。


山頂まで伸びる笹薮の道を進む。



十方山登頂成功!!
いやー、長かった・・・。

やはり標高が上がると冷えるな。到着時の山頂の気温は15℃だった。



お約束の山飯。
むすびは一回り大きい『山賊むすび』。

やっぱり平日という事もあってか山頂には自分を含め登山客は3名のみ。
途中で下山している人2人だけだったなぁ。
まぁ、一人でのんびりというのはどちらかというと好きな方なので山頂でぼんやり空を眺めていた。
天気は晴れという事だったが、山頂はガスがかかり見通しはあまり良くなかった。


十方遮るものがないと言われるだけあって広大なパノラマが広がる。
羅漢山、冠山。
晴れているときは瀬戸内海が見えさらに先の四国にある石鎚連峰が望めるそうだ。
真っ青な空の下来てみたいなぁ。


湯を沸かしてコーヒータイム。


さて、もう少し山頂でのんびりしたいものの、登りで結構時間がかかったので、ダラダラせずに下山モード。
途中の分岐で瀬戸の滝を経由して下山するルートを辿る。


あとはもと来た道を戻っていくだけ・・・。
サポートタイツのお陰で膝に痛みが走らない。
それでも、こけたりしたら嫌なので下りも慎重に足を進める。


ルートはもと来た道をもどり、途中の分岐で瀬戸の滝付近に合流する道を選ぶ。
坂の途中で滝が見えたので一枚。この滝、二段になっているんだね。
昔見た時は下からだったので、こういう風になっているとは思わなかった。

滝の下で小休止。
ここからは遊歩道が800mほど続くだけで、坂もない。


桟橋や渓流沿いの平坦な道を森林浴を楽しみながら進む。


15分ほどクールダウンするように歩いたら、元来た登山口に到着した。


いや、長かったなぁ。
でも日帰りコースだとこれくらいの時間山に入っていた方が、『登山をした』感が十分に味わえるかも。
現地への移動時間の方が長いっていうのはなんだか勿体ない気がするんだよね。
広島と山口の県境は比較的標高の高い山が多いので、日帰りには丁度良さそうなエリアだ。


登山を初めて2か月。
毎週ペースで通ってみてなんとなく登山の感覚が掴めてきたような気がする。
ウエアを買った程度でなかなかイニシャルコストは掛からなかったな。


そして、今回の登山で導入した新機能。

スマホのアプリ『山旅ロガー』と『地図ロイド』(両方無料アプリ)をインストールしてみた。
『山旅ロガー』はスマホGPS機能で自分の歩行ルートをトラッキングするアプリ。
『地図ロイド』はまぁただの地図アプリだが、国土地理院の地形図をスマホの内部メモリにキャッシュ出来るので、電波が届かなくても地図の確認が出来る。
この両方をつかって、GPSデータを地図上に反映させると、自分がどのルートを通って来たか、現在地はどこか一目瞭然なので何かと便利だろう。
まだ使いこなせてはいないが、あらかじめルート設定をしていてそのルートから外れるとアラームが鳴る仕組みもあるようで、道迷いには重宝出来そうである。
とくに、GPSは携帯電波とは全く関係ないので携帯電話の電波が届かない山奥でも使用可能だ。
むしろ携帯電話の電波が届かないところでは基地局を携帯が探しに行くので電池の消耗が激しくなる。
明らかに電波の届かないような山道では機内モードにして通信遮断してしまった方が良いくらいだ。
今回4時間ほどの山行だったが、スマホの充電残量はほぼ100%から90%程度までしか消耗していなかったので、かなり長い事使えると想う。(機内モードで通信は停止させている。)
GPSのプロットする間隔を広げれば節電につながるらしい。
無料版なのでそれなりに機能制限はあるが、GPSデータは汎用性の高い物らしいので後々何かの役には立ちそうだ。

国土地理院の地図とGPSデータを照らし合わせてみるとほぼトレースできているので信頼性は高いと想う。こうやってルートを図で残せるのも面白いしね。
もはや山行にはスマホは必須アイテムなのかもしれない。
スマホデビューして早5年が経つが、ようやっと『スマート』な使い方が出来てきたしたぞ。




さて、心地よい筋肉痛が全身わたって広がっている。
なんとなく足腰が頑丈になってきた気がする。



往路 瀬戸の滝ルート 2時間11分
復路 瀬戸の滝ルート (滝遊歩道経由)1時間32分