三脚にカメラを据える。
三脚は安定したところに設置した。
カメラのフォーカスは無限遠にマニュアルで合わせた。
露出はマニュアルで、絞りとシャッタースピードはすべて俺が判断して設定していく。
シャッターを切るのは振動を抑えるためリモートコードからだ。
じっくりと構図を練り、ベストな場所を探し出していく。
そんな、カメラの基本に立ち返る。
久々の棚田。
日本棚田百選に選ばれている、油谷東後畑の棚田だ。
夕日が棚田の水面に反射して輝く。
百選の一つといわれるだけの美しさが此処にあった。
此処はほかの棚田では見られない景色がある。
陽が沈みきった後のブルーモーメント。マジックアワーの時間に現れる光。
それが『漁火』だ。
陽が沈み、あたりが青く染まったその刻に、海に浮かぶ漁船が次々と漁火を燈す。
その光景は実に神秘的で、まるで星空が海に落ちてきたようだ。
初めて此処を訪れた時からもう5〜6年。
天候や日時に恵まれず、漁火を写真に収めることができなかった。
理想は空は雲一つなく、漁火が煌々と輝いているのが理想なのだろうが、自然相手だからなかなかそうはいかない。さらに平日は来ることが難しいしね。
今回はたまたま平日にこれたから漁火が沢山見えたのだ。
丁度、田植えの時期。
この時期の風物詩だ。
余談・・・この時期用のブログトップ画像に変更。
この写真は数年前、結構晴れていた時に撮影したもの。
土曜日に撮影して、漁火が一つも出ない。
日曜日市場休みだもんね。
なかなか良いとこ撮りはできないなぁ。