蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

回顧録 虹の岬祭 〜日常〜

5月1日、朝4時に起床し虹の岬祭へ向かった。
1日から5日までの4泊5日の旅。
昨年の阿蘇外輪山とは違い、大分県に浮かぶ屋形島に会場を移した。
当然、船を使い渡らなければならない。
途中で体力が消耗してはいけないと考え、山口徳山よりフェリーを使い大分県国東半島へ。その後南下し屋形島へ向かう。
今回は、会場までの足場が悪く危険であることと、人の運搬に使うフェリーがとても小さい為、大量の荷物を運べないという問題があった。
そのため荷物輸送船に荷物を預け島の会場まで運んでもらい、人は手ぶらの状態で島へ向かう定期便に乗り、上陸した。

(船内の様子)
島へ到着し会場まで徒歩で移動する。
とてもじゃないがまともな道じゃない。
浜辺、磯場・・・大量のキャンプ道具を手に持ったままでは絶対に移動できない。

途中の浜辺。空は蒼く、海も蒼い。
そして浜辺には・・・。

オレンジ・紫・蒼・黄色の貝殻が散乱している。
是は、現地の特産品である「緋扇貝」のからなのだ。
決して着色しているものもないし、演出しているものでもない。自然のままの姿だ。

誰かが作った貝のアート。素晴らしい。
会場にはすでに無数のテントが建てられており、賑わっていた。
山口県に住む知人数名が既に集落を作っていたのでその一角を借り、自分のテントを立てた。

周囲は既に隙間無くテントが建てられている。
テントを建てているうちに陽は沈む。

この地に来て初めて見る夕日。
自然の中で暮らすから、余裕が出来てこんな風景を目に映す事が出来るのだと想う。

やがてマザーティピのふもとのステージで音が鳴り出す。
一発目は、この祭の主催者「ろくろう」さんのステージ。

一年ぶりにその姿を見るが、やっぱりカッコいい。
一日目の帳が下りる。


正直、その後のことは、まるで夢の中に居るような感じだった。
火を焚いて料理をして、お酒呑んでお話して。
音楽を聴いて、星を仰いで眠る。
日が昇る時に目を覚まし、また火を焚いて暮らす。
目覚まし時計に起こされるわけでもなく、誰にせかされるわけでもない。
自然のまま、本当に自然のまま生活した感じだ。


森林フィールド「こまきのわ」

足を踏み入れると、煙と太鼓のリズムが現れる。

深い森には無数のテント、そして音を鳴らす人々。

火を焚いて、暮らす。

現在山口で一番のホットスポット祝島」。脱原発を訴える。

嗚呼・・・何から書いていいのか解らない。

「島」という俗世間から逸脱した空間。
其処に鳴る音楽。
其処に焚く炎。
其処に住む人々。
其処に沈み、また昇る太陽。
同じサイクルだが、わずかに違う日常。
ただ、それだけなのに心躍る。