蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

斜光


夕日スポットの一つ笠戸島
生憎、日が没する直前に雲に覆われたが、綺麗な斜光が雲の間から差した。



自然風景写真は本当に苦労する。
自分が納得する状況が訪れるまで、何度も何度も現地へ足を運ばなければならない。
季節ものの風景写真は特に顕著だ。


春風吹き、桜咲き乱れる頃。
夏の日差し、入道雲
秋風に揺れる紅葉。
風雪舞う雪景色。


限られた期間で納得のいく一枚が撮れなかったら、この年はそれで終わり。


凍えそうな極寒の中、うだる様な猛暑の下、夜が明ける直前、太陽が沈みゆく瞬間。
あの山の頂上、誰もいない一人ぼっちの平原、暗い暗い闇の向こう側。
その先に、あの一枚があると盲信している。
だから畏れず前へ進み、待つことが出来るのだ。


マチュアで自分の時間を自由に使えないと、納得する最高の一枚は撮れないことが多い。
プロが『アマチュア恐るべし』と畏怖するのは、その最高の一枚に多大なる時間と労力を盲信的に、惜しみなく注ぐからだろうと想う。
プロはアマチュアには勝てない。


色々な人の写真ブログを拝見させてもらうのだが、やはりいろいろと苦労されている様子がうかがえるが、それと同じ、いやそれ以上に楽しんで撮影しているのが写真を見て感じ取れる。
そういう写真ほど、印象的で美しい。



一枚の奥底裏側にあるものを想像しながら写真を見れば、また写真が愉しくなる。