話題のニコンの新型『Dｆ』のカタログを手に入れた。
店頭には束になってここぞとばかりに鎮座しているカタログだったが、やはりこんな田舎ではなかなか実機を触ることが出来ないかもしれない。
そのスペックとフォルム、そして発表前のティーザー広告（チラ見せして期待感を煽る広告）の影響もあってからか、カメラ好きの間柄では賛否両論だ。
古臭くも機械式のダイヤルをカチカチ回して設定を変えるんだって。
フィルム世代の人たちからの反応は、理想のカメラの形状で懐かしく想え、撮ることを楽しめるカメラだ。という感想。
デジタル世代のスペック至上主義の人たちからの反応は、すでに販売されているカメラの内部システムを引っ張ってきて古臭い形状の外殻に詰め込んだ特に目新しいスペックもないむしろスペックダウンした感の否めないカメラ。という感想。
画像素子はNikonの最上位機であり我が愛機『D4』と同じものを採用し、他のシステムは下位機種から引き継いでいる、といったところか。
まるで、虎の威を借る狐？
でも、D4の実力を知っているから、かなりデキは良いとは思う。
一見すると何もかも中途半端だが、動画機能などを排し写真撮影に特化させた姿は今までのカテゴリでは分類できない新しさがあるように感じる。
もうカタログスペックだけでは伝えきれないモノに訴えてきたな。
最近のカメラ事情は俺がカメラを始めた十年前のデジタルカメラ黎明期と比べ、画素数競争から始まり、搭載されるシステムも出し尽くした感があった。
写真を撮るための装置なのに動画撮影機能も備え、人間の顔を認識して自動で追尾し、GPSで撮影地の緯度経度を記録、撮った写真はWi-Fiでスマートフォンに飛ばして、ネットで即アップさせようと考えたのはいったい何処の誰だ？
もう後、十年したら被写体の魂を吸い取って成仏させてしまう機能くらい付いてくるのではなかろうか。
ともかく、気になって気になって仕方なかったのだが、カタログを手に入れてとりあえず満足した。
このカタログで程よい満腹感を得られたので、もはやのた打ち回ることはないだろう。
実機に触ると衝動的に何をするかは自分でもわからないが、この田舎では実機を展示で飾る店もないだろう。取り敢えずは一安心だ。
それにカメラばかり集めても仕方ないし、そんなお金もないし・・・。
年末ジャンボでも買って、大当たりすりゃいくらでも買ってあげるよ。
フルマニュアルでカチカチとダイヤルを回して撮影したいが本体はフィルムカメラで現像にランニングコストがかかり金銭的に馬鹿にならない。
手持ちのD4やD300はちょっとガタイがデカすぎて、さくっとしたスナップ写真の対応をイマイチできない。
やっぱりというか特にD4は巨体過ぎて首からぶら下げるとどうも威圧的だ。
ざっくりいうと、オシャレではない。
そう、オシャレ。
こんなオシャレなカメラを片手にオシャレな街を散歩し、気になった風景を目の前に複数のダイヤルをオシャレにカチカチ回し、オシャレな雰囲気でファインダーをゆっくり覗いて、オシャレな撮影を気軽にできたら良いなと想っただけですよ。
ええ、想っただけ！
んん？・・・あれ？あるじゃん。
【D40にGN AUTO NIKKOR 45mm F2.8を着けてみたところ、レンズは非CPUなので露出計も何も連動せず。しかしカメラをマニュアルモードにしたら取り敢えず撮影できてしまった件】
オシャレですか？
え？あーそうですか・・・。
どんな出来栄えかはいつか報告します。
