目が覚めた。
空は青空。
相変わらず静かな祭りが続いている。
昼を回った頃、アナウンスが流れた。
祭りのイベントでパンを焼くというのだ。
祭りのスタッフが既に生地を作ってくれており、それを竹の棒に巻きつけて会場のファイヤーで焼いてパンを作るというのだ。
スタッフの人から説明を受け、会場に居るお客さんのほとんどが焚き火の周りに集まり、パンを焼いていた。
この光景、面白いな。
焼いていると膨らんできた。
完成したパンにいろいろな野菜をはさんで食べた。
うまいなぁ。
ゆっくりと時間が過ぎる。
結婚を祝うパーティがあったり、ティピで子供達が遊んでいたり。
日が傾いて、月が昇り。
ブルースが流れる。
昼の暇な時や、夜に子供達相手にポイのワークショップ。
1日目と2日目の夜にファイヤーパフォーマンスをやらせてもらって、子供達は楽しんでくれたようだ。
「来年も来る?」「いつまで居るの?」「まだ遊べる?」
祭りに出ると子供達に囲まれるのは、俺の役目なのかもしれない。
それ以前に、こんな風に遊んで暮らすのが好きだ。
祭りの終焉を迎えたのを見つめ、暗い夜道を一人歩いて去った。
帰りの車の中で、買ったばかりのマッコイさんのCDの「笑顔」と言うナンバーが流れていた。