朝4時半に近くのO田さんを車でピックアップして、5時半ごろにスタート地点になる湯田自動車学校へ到着。O田さんの友人のテツさんとミッキーさんと合流して無事受付を終了。
会場でゼッケンを装着して6時になる号砲を待った。
スタート地点にて。
こういうスポーツ大会に参加するのは初めてで少々緊張しましたな。
まぁ、競技性が無いものの運営の都合上、打ち切りがあるので打ち切られる前には戻ろうと言った感じ。各エイドを堪能してゆっくり行こうという事になった。
そして6時には号砲が鳴り順次スタートとなる。
まずは、山口市内の国道を歩く。
緩やかな上り坂にはなっているものの、平坦で山登り経験のあるメンバーは何の苦労も無く歩みを進める。
「第一エイドの開設は7時。あんまり早く到着するとエイドでの補給が受けれないからもっとペースを落としてゆうにいこうや」
天気は快晴とは言えずどんよりとした曇空。雨は降っても夕方ごろだろうし酷くは降らないだろう。雨具も持ってきているし、焦って戻って来る必要もない。
歴史のある萩往還をゆっくり散策したいこともあるので気張らず進む。
県内でも有名な場所。ちょうど70年ぶりの改修工事が終盤に差し掛かり、綺麗に替えられた姿の全容のほとんどが見れるようになっていた。改修中はシートが被せられていて見ることは出来なかったんだけどね。
そして瑠璃光寺の公園に隣接する長州苑に開設された第一エイドで、初めての休憩。
平坦な道をのんびり歩いて来たので消費という消費はしていないのだけれど、ゆっくり楽しもうという事なのでエイドで小休止。
飴やらお菓子やらをもらって補給をした。
ちなみにせっかくソフトカップを購入していたので各エイドでは必ずカロリー摂取が出来るコーラを注いでもらった。
山道と言えどちゃんとした舗装路。しかし緩やかに長く続く坂は中々足取りを重くした。
東鳳翩山の登山の際やバイクでツーリングの際には通る場所で、しょっちゅうこの道を通っていたのだが、車で走るのと実際に歩いて行くのでは見る景色も体感する内容も違う。
地味にしんどい。自分達がエントリーしているのはウォークなので走ってはいけないのだけれど、マラニックになるとこれを走って登ることになる。
走るとなると結構辛いだろうなぁ。俺もランニングするけれど5km程度までだし、なんなら平坦な道しか走ったことないし。相当しんどいと想うんだよな。
マラソンとかやってる人でも競技となると平坦な道だろうし、結構特異なことは多いだろう。
萩往還の入り口で第二エイド。
協賛の大塚製薬からジェルやプロテインバーなどが提供され、ここでも足を止めて補給をする参加者が多く賑わっていた。
こちらでも頂ける補給は全て受けて、大休止。
皆さん、まだまだ余裕の様子。
空を見上げれば曇空。天気よ持ってくれよ~。
「いや~これがカンカン照りだったら5月と言えども暑くてしんどかったじゃろうねぇ~。」
たしかに、歩き始めは気温は15℃を下回っていて少し肌寒いくらいだった。
歩いていれば幾分か体は温まり丁度良い。水分の補給も思ったより少なめだ。
このイベントの核心部分とも言われる『萩往還』へ。
江戸時代から防府・萩を繋ぐ主要路で今も当時に敷設された石畳が綺麗に残っている。
「いや~。足場が悪いけ慎重に歩かんにゃならんね。」
山深く入れば落ち葉や塗れた岩で足元がおぼつかないところもあった。
ロード用のシューズじゃグリップが甘いわな。
全行程のうちに10%くらいが未舗装路だったので今回はロード用のホカを履いているが、なんとか滑ってしまうことなく走破出来た。
冬に萩往還を歩いていたので足元の雰囲気をつかめていたからかもしれない。
「ああ、しんどい・・・。」
登りの苦手なO田さんは苦しそうな声を上げて登っていた。
ここら辺から、ウォークより1時間遅れてスタートが切られた38kmマラニックの参加者が走り抜けていく。
この悪路を良く走るわ。
追い抜くときも挨拶をかわしながら道を進むさまは何処か登山とよく似ていた。
「後ろから来る人の邪魔にならんように気を付けにゃいかんな。」
往復なので今度はここを降る事になるんだよね。
未舗装路を抜けると再び車道にでる。車道を降るとO田さんのスピードが上がる。
車道を進んで少し下ったところの広場で第三エイド。
ここにもたくさんのボランティアが訪れる参加者を迎え入れていた。
こちらでは角島ゼリーを頂く。
「ここでも少し休憩してゆっくりいこう。萩往還の登りでくたびれた。」
「登り詰めたので折り返し地点まではずっとくだりですね。」
地元の人なのか流しの弾き語りをしているおじさん達がギターを鳴らして歌っている。
「きみの~ゆくみちは~はてし~なくとおい~、だのに~な~ぜ、歯を食いしばり~きみは~ゆく~の~か~、そんな~にして~まで~。(若者たち)」
・・・・チョイスそれ!?
休憩を終えて折り返し地点の佐々並支所を目指す。
道中は史跡が再現されているような場所があったりなかなか見所があったように想える。
森の中の東屋で休憩。
昔の宿場とかお茶屋とかの再現なのかな。
しかも、国道沿いに面したところにあるわけでは無く、奥まった細道にあったりする。
国道は何度が車で通ったことがあったものの、こういうところがあるというのは初めて知った。のんびり細道を歩いていないと絶対に気付かないよなぁ。
東屋の裏には『首切れ地蔵』。
首の地蔵がない・・・。大きい地蔵は首が切れている。
いったいどんな所以があるのか看板を探してみたが、朽ち果てておりどういったいきさつがあったのかはこの場所ではわからずじまいだった。
こういった史跡の看板の活字は全て読まないと気が済まないO田さんは残念そうでしたな。
とぼとぼと国道沿いを下っていくと78kmマラニックの参加者が後方から抜かし始めてきた。
「さすがに速いなぁ・・・。」
萩往還の石畳で抜かして行った38kmマラニックの選手が前方から折り返してくる姿も目立ちはじめ、道路は往路と復路が行き交って賑わいのある雰囲気になった。
後ろから来る人や前から来る人はおたがい「頑張って~」とかいって挨拶をかわすことが多いので、とても励まされた。
折り返し地点の第四エイドへ到着。
折り返し地点という事もあって多くの参加者で賑わっていて、ちょうど半分となる38kmマラニックとウォークの人はここで昼休憩にしている人が大半だった。
嬉しい事に個々のエイドでの補給は、豪華でおにぎりと地元企業のちくわ。
塩パンももらってここで昼休憩にすることにした。
「おいしいねぇ~。ありがたやありがたや。」
体の栄養分が抜けていることもあってここでいただける食事はおいしく身に染みる想いをした。
気温が低いので想った以上に負荷は少なく感じた。
結構消耗するかなと思って沢山補給食を持ってきていたのだが、持ってきていたもののほとんどは手つかずでエイドで配られるものを出来るだけ活用した。
結構お金を払っているし、余らせることがあったら勿体ないもんね。
跡の人に迷惑が掛からない程度で積極的に受取ろう。
第4エイドで昼休憩を済ませた後は、元来た道を戻る。
降り坂だったものが登り坂に、登り坂だったものが下り坂に。
当たり前だけど、これが起きる。
後半戦に差し掛かってきて、皆の疲れが出始めて来ていた。
「うー、しんどいわ」
「元来たところのエイドまであと少し。」
つい先ほどまで下って来た道を登り始める。
弾き語りをしていた第三エイドへ。まだ歌っていたな。
エイドの配給も様子が変わってバナナが追加されていた。
栄養補給や九州を考えるとバナナって優秀なんだよな。
すでにのんびりと歩いていて、自分達はいよいよ後半を進むようになってきていた。
すでにマラニックの人達が追い抜いて行き、距離の長い78kmの人達ばかりになってきていた。
「このままのペースでいっても打ち切りにはならないし、今のペースでのんびりいこう」
テツさんが随分ばててきているようで足取りが重くなってきていたし、O田さんも後半で現れた登りに顔をしかめていた。
ちなみにミッキーさんと俺はいろいろな課金アイテムでバフ(強化)をかけていたので比較的順調だったように想える。
ここでゆっくりして萩往還のピークを越えましょうか。
バナナを3本貰って食す。エイドの受付ではすでにここを通る人は後半の人ばかりでエイド配給品が余ると勿体ないから持って行ってくれと、あの小さなトレランザックの物入れという物入れに大量のお菓子とバナナを詰め込まれた。
色々な場所に入れれるザックで良かった、のか?
こんだけ持って行っていいなら、雨具抜いとけばよかった。
しかし、来た時よりも帰りの方が荷物が重いって言うね。
萩往還の板堂峠を抜ければ後は下り一辺倒。
重力エネルギーを利用したO田さんは
「降りはタダみたいなもんじゃ!」
と、重力に任せて勢いよく歩きだし、先に進んでいった。
こけないで下さいよ~。
で、萩往還の六軒茶屋あとで一休み。
ここから第二エイドまで行ったら後は下りの舗装路でいよいよ後半戦だ。
さっき沢山貰ってしまったけれど、せっかくだし各エイドで貰える補給で回復をかけておく。
補給が多かったこともあったので喉が渇いて大変とかお腹が空いて動けないとかいう事は無かったので良かったな。
あとは一定のペースでひたすらゴールを目指す。
途中、テツさんの歩みが極端に遅くなってしまい、離脱。
各エイドで待っておくので合流しようという事になり、第一エイドまで進む。
第一エイドで最後の休憩。
遅れてテツさんも合流した。
ここでは山口定番の外郎とみかんゼリー。
朝の時のエイドではなかったものだ。
補給を済ませてラストスパート。ゴールの湯田自動車学校を目指す。
O田さんも降りで張り切り過ぎたのか国道沿いの緩やかな登りでもかなり苦しそうな顔で歩いていましたな。
途中から歩みが遅くなり、俺とミッキーさんのペースから外れ後方へ。
結構後方に行ってしまったので大丈夫かと振り返ってみると、O田さんバス停の前にたって時刻表を睨んでいましたな。
「1時間に一本しかないし30分後じゃ。」
後方から来るマラニックの参加者に突っ込まれていたみたいだし。
「それじゃー歩いて帰る方が早いですね。」
ゴールはもうそれくらい近い。
最後のひと踏ん張りを頑張って一先ず3人でゴール。
おくれて10分後くらいにテツさんも無事ゴールした。
4人で記念撮影。いやー疲れたねぇ。みなさんお疲れ様でした。
練習で30kmウォークをやっていたけれど、平坦な道だったし今回のようにアップダウンがあると疲れ方も随分違う。
せっかくお金を払ったし、早いペースでさっさと抜けるより少しゆっくりしたペースで風景やら皆との会話を楽しみながら緩く歩けたので想った以上にイベントそのものを楽しめたように思えます。
走行距離:39.57km
走行時間:10:26'47"(10:25'35)
平均ペース:15'50"/km
消費カロリー:2375kcal
総上昇量:901m
平均心拍数:99bpm(最少67bpm 最大142bpm)
休憩も多くとっていることもあってペースはのんびり。意識的にゆっくり歩いたこともあって平均心拍数も平常時よりちょい高めくらいで、息が上がって辛いという事は無かった。せいぜい脈拍が上がって負荷が高めに出たのは萩往還石畳の所くらいだろうか。
で、
ボーナスステージ。会場の湯田自動車学校から車を置いている陸運局までの約1kmのウォーキング。小雨も降ってきてみんなヘロヘロになってしまっていたな。
ここでテツさんとミッキーさんペアと分かれそれぞれの帰路についた。
帰宅の道中でお腹に優しい物を食べようという事でO田さんの奢りで晩御飯に肉うどん。
食事後はせっかく湯田温泉まで来ているのでひとっ風呂浴びようかとという事だったのだが、休日という事もあって立ち寄りたい温泉は同も満車の様子。
湯田温泉は諦めて帰路の道中の徳地にあるロハス島地温泉に立ち寄って汗を流した。
いやー充実した一日でしたな。
こういうスポーツイベントに参加するのは初めてだったこともあり色々と経験できてよかったように想える。書き出したいことはたくさんあるけれど、取り敢えず備忘録として、イベント当日の出来事を記録として残しておくまでにしようと想う。
引き続き写真の整理をしつつ、エントリーからトレーニング、そしてイベント参加からゴールまでをもう少し振り返ってみようと想う。
取り敢えず一緒に歩いてくれた皆さん、お疲れ様でした!!!