蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

山行記 三俣山 すがもり越えコース ③ 法華院温泉

北西から吹く風が高層の雲を払う。

空は秋晴れの様相を呈し、空気が澄んでいく。

眼下には九重連山がそびえる。

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三俣山南峰から東側に降りる直登ルートを下る。

事前の情報と等高線の狭さからかなり急登なのは想像がついたが、足元はぬかるんで安定性にかける。

こんなぬかるんだ所で尻もちでもついたなら、大汚れでテンション激落ちに違いない。

目的地は、九重連山の中心部にある湿地帯『坊がつる』を経由し、標高1300mの山間にある『法華院温泉』だ。

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樹林帯に入る前の標高の高いところからその『坊がつる』と『法華院温泉』が見てとれた。

急こう配なので慎重な足運びで標高をさげていく。

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ふと遠くを見渡すと雲海が広がっている。

九重連山が山域への雲の侵入を拒み、まるでこの一帯が空の上にでも浮いているかのような風景が広がっていた。

標高をさげると樹林帯に入り、岩とぬかるんだ土のミックス。

そして急こう配という状況になり、特に見どころ、撮影どころも無かったので撮影を止め下山の為の足運びに注力した。

下山の割に足運びに苦戦させられ結構しんどかったぜ。

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振り返ると三俣山。先ほどまであの山頂に滞在していたのだ。

そしてすっかり空は晴れ渡っていた。

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ここから法華院までは平坦な道が続く。

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坊がつるキャンプ場への入り口。山頂から見るとこの先にたくさんのテントが並んでいた。ここは九重連山に分け入る起点となる場所でもあるのだ。

いつか、テントを背負って登山というのもしてみたいもんだ。

2泊でもすれば結構落ち着いて登山が出来そう。

そしてさらに先に進むと現れる立派な建物。

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法華院温泉山荘。

ここまで来るのに最短でも2時間ぐらいは歩いてこないといけない場所だ。

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お土産や食事、宿泊から温泉の入浴までできるかなり設備が整った山荘で想像していたものよりも非常にきれいで立派だったのは驚いた。

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温泉でもゆっくり入ろうかと思ったが、下山時刻を想定すると長々滞在するには時間が無かったので、入浴は次回へと持ち越すことにした。

また来ればいいしね。

山荘の外に設置してあるベンチとテーブルを借りて小休止。

お湯を沸かしてコーヒータイム。

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温泉には入らなかったけれど、とりあえず目標地点に到着という事で一人で乾杯。

キャンプは無理でも山荘に宿泊してゆっくり過ごすというのもありだな。

休憩後は法華院温泉建屋の裏から、すがもり越えルートを目指す帰路に入る。

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三俣山の西側を迂回するように進む。

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荒涼とした景色を一人孤独に進むのも愉しい。

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すがもり越えまでもう少し。

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空は晴れ、雲が流れる。

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三俣山登山口へ到着。

九重連山をただ歩くだけでも楽しいなぁ。

すがもり越えでわずかな休憩のあと、長者原へと進む。

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振り返り、大船山を望む。

三俣山山頂から見える特徴的な山の頂はとても印象に残った。

次はあそこのお山に登ろう。

温泉も捨てがたいなぁ。

色々な妄想にふけり下山路を進む。

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天気に僅かな不安があったが、来てよかったな。

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2回目の九重連山。分け入ればまた次の目的が出来る不思議な魅力のある場所。この山域でまだ見てみたいところはたくさん隠されているはずだ。

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いやー結構歩いたなぁ。

 

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長者原→三俣山登山口 1時間20分

登山口→三俣山西峰 45分

三俣山西峰→三俣山本峰 30分

お鉢巡り(三俣山北峰経由)→三俣山南峰 1時間30分

三俣山南方→坊がつる 1時間

坊がつる→法華院温泉 20分

法華院温泉→すがもり越え(三俣山登山口)50分

すがもりごえ→長者原 1時間15分

 

合計時間 8時間17分

沿面距離 15.8㎞

最高点の標高 1746m

最低点の標高 1026m

 累積標高 1601m

 

久々に長距離を歩いた。体は全身筋肉痛だが、これくらいの負荷が丁度良いように感じる。ほぼ丸一日山にこもれるので『山で遊んだ感』は強い。

フィールドが広いのでキャンプか法華院で宿泊して数日山籠もりして遊ぶにはうってつけの場所のように思える。

いつかはテント泊なんかはやってみたいところ。

そうでなくても朝一から登山を開始すれば、主要山頂は踏めるので日帰りでも十分遊びごたえはある。

わざわざ山頂に拘らず、法華院温泉に入って周辺を散歩するのもアリかも。

自宅からの距離は遠いが、夜明け前から出立するか前日入りするかで日帰り遠征は可能な距離だ。

九重連山。もう少し頻繁に通ってみたいところの一つ。

天気図もなんとなく読めるようになったし、遠征前は必ず天気図を読んで判断してみようと想う。

地形図と天気図の読図はトライ&エラーを繰り返し経験を積むしかないと思っている。

 

久々の遠征で長距離縦走。美しい光景を目の当たりにすることが出来て非常に充実した山行となった。

 

 

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