蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

山行記 右田ヶ岳未踏ルート探訪 前編 


本日もウルトラライトな装備で右田ヶ岳トレーニング。
天候の良い朝から出動。
向かう先は直登コースだ。


樹林帯を進み、直登分岐まで一直線。
心なしか、この樹林帯も緑が目立ち始めたような気がする。

とにかく急峻な道なので、足腰を鍛えるトレーニングにはもってこいのコース。

一歩一歩を確実に、足裏の感覚を持って踏みしめて上がる。

隣の塚原コースの尾根から凄い大きなクシャミをする声が聞こえた。
笑わすなぁ。
「ヤッホー」と問いかけたら、「ヤッホー」と応答があった。


急登につぐ急登。

そして久々の直登の最難関「直」の岩壁を登攀する。
この軽量装備でないと登攀できない。
しっかりと3点確保で登る。


ほんの僅かな登攀なのだが、それでも右田ヶ岳で一番スリリングな場所だろう。


山頂へ到着。常連さんが集まる時刻より少し早かったので山頂は人が少なかった。
もうだいぶ気温も暖かくなったので、山頂で湯を沸かして熱いコーヒーを飲むのはおしまいだろうか?
山頂で一息ついて、下山へと向かう。
コースは東側の尾根を伝う塔の丘コース。
丁度、塚原コースと塔の丘コースの分岐点で、とても元気なおじさん常連組と遭遇。
「よう!元気なアンチャン!!」
相変わらず、凄いノリで構ってくれる。
「そういえば、直登を登っていたら、凄いデカいクシャミが聞こえましたよ。」
そういうと、元気なおじさんが、
「あれ!聞こえた!?あれワシのギャル(ギャグ)。がはは!!」
と、解りずらいおやじギャグをぶちかまして上機嫌だった。
名物オヤジだな。

塔の丘コースから見る山容は天候も良く素晴らしい景観を望むことが出来た。

高く積まれたケルンはこのコースのポイント。

お手製の橋で沢を横断する。

さて、ここからどうするか。
下山するには少しばかり早い。
この橋がかかる沢を遡行すると、崩落した谷を進むコースがある。
すでに夏の暑い時期に何度かこのルートを使って登ったことがあるのだが、どうやら途中にある分岐で違うルートを辿ることが出来るらしい。
ネットの情報では、分岐を左に曲がるという情報だけしか収集できず、地図上何処を辿るのか不明。
『防長山野へのいざない』と言う書籍では、
塚原コース→上右田Aコース
塔の丘(崩落谷)コース→上右田Bコース
塔の丘(尾根)コース→上右田Cコース
となっている。が、該当するコースは見当たらない。

(防長山野へのいざない 金光康資 著 より)
防長山野へのいざないに記載されている地図の上右田Bコースと、崩落谷のコースを合わせてみるとほぼほぼ一致しているように思える。
という事は数年前の土砂災害でこの上右田Bコースが崩落したということになるのか。
今は崩落も落ち着いてはいるものの、廃道のような状況になっているが、俺もこの道で山頂へ到着しているし、聞くところによるとそれなりに通る人はいるようだ。
この崩落谷は塔の丘への尾根道に入れるように踏み跡がしっかりついてので、復元しつつあるルートなのかもしれない。
はて?これ以外に道があるとなると、この塔の丘(崩落谷)コースをたどる中で左へ曲がれる場所があるという事になる。
この「防長山野へのいざない」は山口県内の山を巡る際のバイブル的存在なのだが、発行時期から察すると、右田ヶ岳に関していえば現状の登山道とは合致しない箇所が数か所あるので、これ以降開拓された道なのか、ただ単純に藪漕ぎして「イケた」だけなのかハッキリしないところがある。
取り敢えず、分岐点と思しき箇所を見つけられるのかがカギになるのだが、まぁ、注意深く行ってみるか。

うーむ。まさに外道
・・・無理そうなら引き返す。