蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

山行記 西目山〜右田ヶ岳縦走 後編

西目山を下山後、国道を横切り右田ヶ岳勝坂登山道へ。

ついこの間も登ったルート。
時刻は昼前。徐々に太陽の高度が上がり、気温が上がってきた。相変わらず無風。

今回は尾根ルートを選択。

こちらの景観はなかなか見どころが多い。

昔あった土砂崩れ跡を横断。
下流の街が流されて、長い事国道が通行止めになっていたことがあった。
全国区でニュースにもなったしね。
しかし、この場所から見る荒々しい山の風景が一番好きかも。

登山道から先ほど登っていた西目山を望む。
ルートの前半だが、直前にひと山越えていることもあってか息が上がるのが早い。
頻繁に休憩をはさんでゆっくりと登山を続ける。
午前中の早い段階で登山をするのがセオリーという事もあってか、道中すれ違う登山客は少なかった。


岩場を越えて、山頂へ。
体力云々、暑さに体が慣れていない。
以前登った時はそんな苦労した感覚は無かったのだが、今回はかなりしんどい。

本ルート合流点の岩のテラスで休憩。
この地点は先ほど登ってきた西目山より標高が高いようだ。
普段、自撮りなんてしないのだけれど、山の風景に関しては小型三脚とタイムラプス撮影を駆使して、風景と人物の撮影をする。
自分自身が此処にいるという証拠を一つ記録したいことと、山の風景に少しだけ人物を入れると立体感というか、広大さというかが伝わってきやすいと想っているからだ。
アウトドアメーカーのサイトやカタログに使われている写真を見ると、広大な風景にワンポイント的に人物が画の中に入っているとインパクトが強い印象を受けたからだ。


山頂までもう少し。西目山が低く見える。




ようやっと山頂へ到着。時刻は昼を過ぎている。
登山客は少ない。
山頂で昼食をと想ったが、道中水分を取りすぎたせいかイマイチ食欲が無い。
そもそも、湯を沸かしてカップラーメンなんかを食べる気にもなれず・・・。

ほんの僅か吹く風で汗を乾かし、帰路へと歩みを進める。

帰りは天徳寺コースで。
終始日陰が無く、容赦ない太陽の照り付けに体力を削がれる。
道中すれ違う人たちとの挨拶は、
『こんにちは、暑いですね。』
という言葉が必ずついてきた。

途中、初心者で初めて右田ヶ岳を登る様な女性二人が日陰で休んでいた。
「暑いですねぇ。山頂まであとどのくらいですか?」

今休憩している地点が、スタートからどれくらいのところに位置しているのか把握できていないらしい。
あまりにもきついので山頂までどのくらいだろうかと不安に想ってしまう感覚は良く解る。
何と言っていいのやら・・・。
「山頂から降りてきたのですが、現時点で40分かかっています。登りだと50分から1時間くらいはかかるんじゃないですか?」
それを聞いて、
「やっぱりそれくらいあるかぁ。結構高いもんねこの山」
と、げんなりした様子だった。
どちらにしても、昼の太陽が高い時はそれなりにきついだろう。

あまり、良い思いのしない言葉を発してしまわないうちにその場を後にした。
前衛峰である石船山まで半分ほどしか来ていない場所。
あの石船山を越えた時に見える右田ヶ岳の全様をみたら、若干テンションが下がるんじゃなかろうかと想う。

【右田ヶ岳前衛峰・石船山山頂から右田ヶ岳全景を望む】
初めて登山をしたときに、体力を使い果たして登り詰めた石船山で山頂を見た時は、
『まだまだ遠いやんけ』と絶望に似た感覚で想ってしまったのは何処か懐かしい思い出。



天徳寺コースお馴染みの風景を横目に登山を終えた。



右田ヶ岳
往路 勝坂尾根コース 1時間28分
復路 天徳寺コース 55分


かなり暑さに参ってしまい、往路では歩みが止まることがしばしばあった。
陽が高い時に登頂を目指してしまったこともあろうが、体がまだ夏仕様になっていない証拠かもしれない。
とは言いつつも、あえて陽の高い日中に登ることもないかな。
これからの時期は標高の低い低山での熱中症には注意したい。
余計に持って行った水は正解だったが、無味の水ばかりを飲むのも結構つらい。
粉末ポカリでも試してみるか?