星景写真撮影時にレンズが結露してしまい、台無しになった。
そんなこんなでレンズの結露防止対策の一環として、レンズヒーター導入を決断。
ともかくだ。
はっきり言って、『ものつくり』が趣味で無いとお勧めできない。
基本構想はこうだ。
今所有するレンズラインナップで最大口径の77mmにセットできる。
電源は単三電池。
せいぜいこれくらい。
何でも天文関係だと、『横田さんのレンズヒーター』が有名だそうだ。
http://www.geocities.jp/tpkkagato/syouhin/hi-ta-.htm
これを参考に。
ネットで調べると基本的に自作している人が多く、いろいろな作例があったのでベストミックスを施した。まぁ、いわゆる劣化コピーだ。
材料はニクロム線、強力両面テープ、釣り具用のロッドベルトがメインアイテムだろうか。
因みに俺は釣りをしないので、『ロッドベルト』なるものが普段どういう風に使われる物なのか全く知らない。家から徒歩1分で釣具屋があるので難なく手に入れることが出来た。
あとはほとんど近所の少し大きめなDIYショップで購入。
まずロッドベルトに強力両面テープを張り付ける。
ロッドベルトはネオプレーンという保温性の高い素材でなおかつマジックテープの様な使い方ができるので採用した。この素材はウエットスーツで使われている。
両面テープも耐熱性能を加味して、仕様に-20〜90℃と記載があったものを購入。
基本的にはこれ以上の温度は単三電池如きでは発生させることは出来ないだろうという算段だ。
両面テープの上にニクロム線を複数回、往復させ貼り付ける。
線同士がくっつかない様に慎重に。
理論的には長さが長くなるほど抵抗値が増大するようになるので、出来るだけ長めに設定。
ニクロム線の仕様は13.5Ω/mで0.3mm径のものだ。
選定はなんとなく。選択できた抵抗値では中間のものだ。
その上にさらに両面テープを張り付けて、サンドイッチ。
これで一応絶縁がされたことになる。
ロッドベルトに入れた切れ込みから線を表面へ通す。
ニクロム線同士が短絡しない様に熱収縮チューブで絶縁させ、ギボシ端子で圧着。
今後の展開で電源部強化の検討も視野に、電源部と電熱部とを切り分け出来るようにした。
あとは熱の面積が稼げるようにアルミテープで覆って内側を処理。
電池ボックスと接続して完成だ。
1.2Vのエネループ6本使用なので7.2V。
テスターを持っていないので、色々と熱量計算に必要な数値を測れないが、単三電池直列の7.2V程度では発熱しすぎて大変な事になる可能性は低いだろうという考え。
ニクロム線0.32mm5m 347円
電池ホルダー 150円
ギボシ端子 189円
熱収縮チューブ 256円
強力両面テープ 760円
アルミテープ 570円
ロッドベルト2本 370円
そして圧着工具が無かったので・・・。
電工ペンチ 1439円
計4081円也。
ニクロム線と電池ホルダーは近所のDIYショップには売っておらずネットで買ったら送料手数料で756円と、商品代より高いわけ。
悔しいね。
はっきり言って、『ものつくり』が趣味じゃない人は、同じ値段かこれより安い『横田のレンズヒーター』でも買ってくれ。
材料があれば物の30分くらいで出来るので、普段やっている革細工の手間暇を考えると拍子抜けするほど簡単に仕上がる。
もう少し材料に手を抜いて、100円ショップなんかで誤魔化せるようなものがあれば安くできそう。
両面テープとかギボシ端子とかマジックテープとか100円ショップであるんじゃないかな。
工具の購入は先々の先行投資なので、俺は安物を買わない主義だ。
もちろん、材料をすべて使い切ってはいない。
あと複数台くらいは電熱部を作れる材料が残っている。
そう想えば安いもんかな?
使った感じだと、人肌程度にまでヒーター本体は加熱。
テストでは大体4時間くらいは稼働した。
撮影時間と予備電池の保有数からして十分だ。
あとはこれが実際の寒冷地でレンズを温めれることが出来て、結露防止になるかどうかだ。
まだ、出来栄えとして不満なところがあるので実機テストまでに改修してみよう。