蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

真打と影打


約3年前に自作したカメラストラップ。
数点作ったうち、ターコイズを埋め込み当時の技術を全て注ぎ込んだ物が2点ある。
革細工も駆け出しで、右も左も分別もつかない当時の俺が精一杯作ったものだ。


そのうち製作工数をかなりかけた完成度が高い方を、大切に保管していた。
「なんとなく部屋に飾っておくのもありかな」と思っていたからだ。
今となっては少しばかり革細工には離れてしまっているが、それをたまに眺めてみては、「がんばったな」と振り返って懐かしんでみたりしていた。



もう一つの方は、完成したその日のうちに愛用するカメラに取り付けた。
それから雨の日も晴れの日も首からぶら下げて各地を転々とすることになる。
今では、すっかり俺の体に馴染み、いい感じに黒ずんできた。



そしてその保管していた方も、日の目を見ることになった。
『大切に保管する』という理由も目的も無くなったからだ。




新たな剣に装着された『曼荼羅』。






然るべく、本来の運命を廻す時が来たのだ。





真打登場。