蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

回顧録 2012元旦初詣

毎年初詣に行く。
例年だと地元の友人達と近隣の大きな神社にお参りに行くことが多い。
この時期の神社はどこも大変賑わっている。


今年は山口に残って遊び歩いていたので、地元に帰ることは無かった。


暇を持て余していたので、思い出したかのように「立岩神社」に行ってみようということになった。


昨年の春、ここに引っ越してきた際に見つけた神社だ。


防府市の南。向島にある神社で人気の無い、いわば未開の神社のようなところだ。

車で舗装されていない道路をひたすら進む。

途中、手書きの看板が現れた。どうやらここから先は車での侵入は無理なようだ。
車を開けたところに止め、徒歩で道を進む。

以前と変わらず、お地蔵さんが現れる。


こんにちは、お久しぶりです。


森の中を進む。

正直、訪れるのは2回目だがこの先に本当に神社があるのか不安になるシチュエーションだ。

山道を歩くこと十数分。

現れた。


無数の鳥居を進み岬へ降りる。


海に面した神秘的な場所。岩の割れ目に御神体が祭られている。
今年一年の安全と平穏を祈願してその場を後にした。
帰る途中。宮司の人に声をかけられた。

「わざわざ来てくれたので、お祀りをされていかれませんか?」

よく、わからないまま神社の中へ誘われる。

正装した宮司さんがあわられて、なにやら本格的な面持ち。

太鼓の音が盛大に鳴らされ、祝詞が高々と読み上げられる。


祝詞を読み上げられることとか初めてだし、そんなことされる心構えどころか、作法も知らない。


わけもわからず手を叩いたり、お辞儀をしたり・・・。
世間知らずで申し訳ない。



「もとは、船で渡って来ないと参拝できない神社でした。昔は呉から出航する海軍がわざわざ船を止めて参拝に来ていたそうですよ。今は山道を通って来れますが道が悪い。参拝に来てくれたお客さんにはこうやって毎年お祈りをさせてもらっているですよ」

そういって、お守りとお神酒とちょっとした飲み物をお土産に手渡してくれた。


人気の無い静かな神社。
訪れる人もどうやら地元の人だけのようだ。
普段元旦に神社にお参りにいくと人だらけで、参拝するだけで長い行列に並ばないといけないのに、この立岩神社では祝詞まであげてもらった。
本当にありがたい経験をさせてもらった。

ありがとうございます。
今年一年がどうか平穏で幸せな一年でありますように。