以前、とあるバイクミーティングに参加した際に縁が出来たバイクショップがあった。
一ヶ月ほど前に、そのバイクショップつながりの人から、バイクミーティングの撮影をしてもらいたいと依頼があった。
どこからか、カメラをやっていると噂が流れていたようだ。
でも、最近はカメラなんか皆持ってるし、一眼レフカメラなんか使って撮影しているのは、別に珍しくも無い。
わざわざバイクミーティングの撮影に無名でアマチュアの俺を招く必要があるのかと不思議に思っていたが、お誘いとしては悪くないので快く了承した。
友達も増やしたいしね。
メールでの打ち合わせでは、何でも秘密のサプライズイベントにするそうで、内容は詳しく聞かされていなかった。
当日の朝に依頼主からメールが届く。
そして、当日になってサプライズイベントのサプライズ部分を話してくれた。
なるほど、なるほど。
了解しました。
まぁ、写真を撮ることには変わりないが・・・。
とにもかくにもいつものバイク姿、愛用のロープロのカメラバックに機材を詰めて走り出した。
目的地は周防大島だ。
天候にも恵まれ、絶好のツーリング日和だ。
場所は大島の中ごろにある「クレストオブザウエイブ」という洒落た料理どころ。
撮影の為、他のメンバーの到着時刻よりも1時間ほど早く到着した為、誰一人としてバイク乗りがいない。
そもそも、こんなお洒落なところでバイクミーティングなんて、と思ってしまう。
あながち、場所が違うわけではなさそうだ。
依頼主と打ち合わせを済ませ、カメラのセッティングやロケーションを考える為に辺りを散策。
そうこうしているうちに、以前ツーリングでお世話になった面子が集まってくる。
当然いつもと違うこの状況。
どうも、この洒落た感じに違和感を覚えている様子。
皆「？？？」、となっている。
そして、会場の中であった出来事とは、
「新郎新婦の入場です！！」
「えーーーーーーーーーー！！」
そうなんです。
バイクミーティングは世を忍ぶ偽りの姿。
その本性は、人前結婚式だったのだ。
そりゃ焦りますよね。
俺も焦ったもん。
バイクミーティングの撮影が土壇場でブライダル撮影。
二人はバイクを通じて出逢った。
いつもお世話になっているバイク仲間達に報告がしたかったことと、自分達の大好きなものに囲まれて大切なこの日を迎えたかったと言う想いから、今回の式を計画したそうだ。
素敵だなぁ。
俺もこんなアットホームなブライダルが良いなぁ。
おめでとうございます。
お二人の末永いお幸せを心から願っております。
