蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

回顧録2 風の祭2011

目が覚める。


携帯電話の電子音で目が覚めるわけでもなく。


陽の光りに起こされる。


朝が来た。


今は何時なのか?


夏の空を見上げながら、あたりを散策する。

お馴染みの友人達に挨拶を交わし、ビールを飲んで、出店の飯を食べる。


メインストリートには太鼓を鳴らしセッションしているミュージシャン達。



そういえば、昨日の晩の出来事。


ライブを照らす投光器の前でなにやら虫を捕まえている子供達数名。
その一人が、
「だいちゃん、これあげる」
と蝉を膝の上に乗っけてきた。
「こんなもんいらんよ。もしかして皆、蝉を集めてるん?」
「うん!」
蝉を置いたまま、トコトコと走り出し何処かへ行った。
(いらんし、こんなもん・・・)
と思い、蝉を指で弾いて逃がしてやった。



その数分後、さっきの子供がよってきて
「だいちゃん、さっきの蝉は?返してよ!」
と、せがんでくる。
当然。蝉はもう逃がしているので、
「もういないよ。逃がした」
と、答えた。
残念そうな顔をして、
「もー・・・なにやってんだよ」
と、怒ってきた。勝手なことだ。





・・・・。





「なんで蝉ばっかり集めてんだ?なにしてんのよ?」
と、ふと疑問におもって問いかけた。






「あのね、羽をもいで、火であぶって塩かけてたべるんよ〜。もーなんで逃がすんよ」






・・・・・・・え?



・・・・・・・はい?



・・・・・・・なんですと!?


そしてまた、子供達は闇の中へ消えていった・・・。








そして、いま。




「一匹、五円!」




と、俺の財布から金をたかろうとする子供達に囲まれる。


ジーザス!!』



そろそろ、ライブが始まるので向かおう。



子供達はたくましく育っているようで、何よりだ。





風太郎さんのライブ。
やっぱりサイコーだ。




今日もまた、静かに陽が傾き、夜が訪れる。




音楽に彩られる。



祭は、始まったばかり。