蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

回顧録2 @虹の岬まつり 2009

到着した。

見渡す限り草原が続くそのフィールド。
そりゃそうだ。
なんでも、牧場の一角をかりてイベントをやっている。
特に資本(有名な音楽会社など)が取り仕切っているわけではなく、ある一人のミュージシャンが発起人という。
とんでもない規模だ。



ぶっとんでる。



会場はすでに、出店やテントが立てられている。
とても日本の風景ではない。
さっそく、その会場の大通りっぽいところにテントを立てる。

タープの下にテントを立てるちょっと変わったスタイル。
テントが一人用の小さなものなのでこれが出来る。
日差しに強く、雨に強いという俺の中では今のところ最強のフォーメーションだ。5日間過ごす予定なので、こだわってみた。

テントを立てて、何をするわけでもなくぼんやりしていると、女の子を連れたドレッドヘヤーの男が話しかけてきた。

「俺は福岡のRYO」

「・・・こんちは。俺は大介」

握手して、ハグする。

50mほど離れたところ、実質お隣さんになるところにテントを立て仲間4人とすごしているそうだ。テントをたてているところを見かけたがかなり大規模装備。

「一人でこの装備。気になったけん、声かけた。カレーとか作ってるから遊びに来い。」

懐かしい博多弁で話しかけられた。

うん、早速友達で来た。当初悶々と悩んでいたのはなんだったんだろう。

陽が暮れたら遊びに行く約束。
彼は色々な人に声を掛けながら会場を歩いていった。
なんか面白い男やな。

ふと、この会場にはそぐわないおじさんが一人。


なんか、変なプロペラを背負っている。

風を捕らえたのか大きく走り出し。

おじさんは夕日に向かって飛び立っていったとさ。


さっき知り合ったRYOと、仲間のシュウさん、桜、レイナとギャーギャー騒ぎながら見送った。

今日はまだ、祭前。
到着初日の出来事がこれだ。



ぶっとんでる。



RYOのテントにお邪魔して、コーヒー入れてもらったり、RYOの歌を聴いたり。
すっかり馴染んだ。



陽が沈む。
あたりは闇に包まれる。
牧場の夜は暗い。高地とあってか冷える。
だが、広がる風景は、あちらこちらで焚き火をし、皆食事をしたり、暖をとったり。
どこか幻想的な風景。
音楽があちらこちらから聴こえる。



ビール片手。
焚き火のあかりを頼りに徘徊する。


まだ、まつりは始まっていない。
静かな前夜祭。


現実と言う世界から離れた、夢の国。

虹の岬まつりでの生活は始まったばかり。