蒼天遊々な旅

LIFE IS TRAVEL

回顧録 楽園

8月1日から4日の3泊4日で会社の友人と石垣島へ行ってきた。

一日目。
バックにはカメラ、着替え、そしてダイビングの機材。
重い荷物を背負って集合場所の広島駅へ向った。
時間になると友人と難なく出逢うことができた。
石垣島までの飛行機は福岡から出ているので、そのまま新幹線に乗り、一路福岡へ。
新幹線・地下鉄を乗り継ぎ、福岡空港に到着。
福岡空港のロビーでビールを一杯。
なんて贅沢な旅の始まりか・・・。
久々の飛行機。

雲の上からの写真。やはり空は蒼い。
二時間ほどのフライトであっさり到着。

土曜日とあってか、人が多く歓迎のイベントがされていた。
愚図ついた天気の広島とは違い、ここ石垣島では夏真っ盛りだった。
蒼い空。
入道雲
30℃を超す気温。
求めていた夏だ。
この日は友人と石垣市内をぶらぶら。現地の食べ物を食べ歩き、オリオンビールを飲んで・・・そんな感じ。


二日目。
前夜、既に準備は万端だった。
ダイビング機材を背負って、ダイビングサービスの迎えが来るのを待っていた。
俺は平静を装っていたが、心はどきどきしていた。
迎えの車に乗り、いざ海原へ。
ショップの店員さんも気さくでいい感じ。
他のお客さんはお母さんと息子さん。
いろいろ話しながら船に乗り込み海へ出た。
瀬戸内・日本海と海を少ない経験ながら潜ってきたが、ここは全くの別次元。
海面から、珊瑚礁が見える。
深い蒼。
透き通って底が見える。
そんな次元。
本日、一本目。石垣島米原沖Wリーフ「南」へ潜行した。
珊瑚礁が二重になって浜を波から守っているそうだ。だから、波が全く無い。
フィリピン沖で熱帯低気圧が発生してるとの事で風は強かったが日本海ほど波が強くなかった。このWリーフが波を打ち消す防波堤の役目をしている。
言葉にならない。
カラフルな魚
見渡す限り珊瑚礁
深い蒼。
無重力
あっという間に一本目のダイブが終わった。
休憩後、二本目。超有名ポイント・マンタスクランブル。
連日の悪天候で、ポイントへ行ける確率、遭遇できる確率はトータルで1割以下だといわれたが、風がおさまり、だめもとで行ってみようということになった。
ブリーフィングを終え、潜行。
このポイントは、マンタが自分の体を他の魚に洗ってもらう為に訪れるポイントだ。
水深8mのところを泳ぎポイントへ。
珊瑚の根(山のように盛り上がっているところ)の上に沢山の魚が集まっている。
この魚にマンタは自分の体についた不純物を食べさせて、綺麗にしてもらうのだ。
現れるだろうか・・・そう想いながら、向う途中。
8時の方向。
巨大な魚影。
目的地は俺達と同じ。
現れた。
その珊瑚の根の上で悠々と旋回を始める。それを追うように多くの魚が集まり群れていた。
まるで王の凱旋を喜ぶ群集のようだ。

全長5mはあろうか。ダイナミックに、優しく、泳いでいた。

上がった後は、あまりにもの出来事で、ボーっと海を眺めていた。
こんな世界もあったんだという感動。
それだけが俺を虜にしていた。

丘に上がり、のんびりとすごす。昼休憩を終え、本日のラスト三本目。
一本目と同様のポイントWリーフ北の方向「珊瑚の丘」へ。

深度8mほど。
見渡す限り珊瑚が広がる。
丘があり、平野があり、珊瑚の草原だった。
珊瑚の上に落ちて傷をつけないように慎重に中性浮力を取り、先へ進む。
進めども進めども、珊瑚、そして珊瑚に身を寄せる魚達。
命が溢れていた。
手付かずの自然。
ありのままの自然。
その自然に出逢うことができて、本当に良かった。

でも、年々水温が上がってきてるそうだ。
俺が潜ったところでも水温は28度。
30℃近くになると珊瑚に負担がかかり死んでしまうそうだ。
水温が上がると共に珊瑚の白化(死んでしまうこと)がすすむ。
毎年、現地のダイバー達が心配してる。
水温の上昇。
珊瑚を食べる鬼ヒトデの発生。
珊瑚の白化。
地球温暖化と言う現象。
今そこに在る危機。

全て人間が犯した罪。

海を想いながら、二日目が終わる。